ビットコイン現物ETFの投資家基盤拡大へ、米ビットワイズが競合OBTCを買収
●BITBがオスプレイのOBTCを吸収へ
米暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwise(ビットワイズ)は27日、同社が運営するビットコイン現物ETF「ビットワイズ・ビットコインETF(BITB)」が、小規模な競合投資信託「オスプレイ・ビットコイントラスト(OBTC)」を買収すると発表した。
この取引の一環として、オスプレイ「OBTC」の株式保有者は清算にともなう分配の一環としてビットワイズ「BITB」の株式を受け取る。「BITB」所有者については特に影響はない。
今回の買収契約による取引は、2024年後半に完了する予定だ。
OBTCは、1億2000万ドル(約173億円)の資産を保有する投資信託である。株主にかわってビットコインを保有し、CMBI Bitcoin Indexを追跡。コインベースが保管人となっている。
ETF転換前のグレースケールのビットコイン投資信託と同様の形式となっており、株式は、コネチカット州に拠点を置く投資企業「Osprey Funds」 から、直接に認定投資家に私募で提供されていた。
OBTCの株式価格は、そのビットコイン保有額に対してプレミアムまたはディスカウントで取引され、ETFよりもビットコインの現物価格と乖離する可能性がある。
OBTCの保有者は買収に伴い、よりビットコイン現物価格に近いエクスポージャーを得ることになる。また、管理手数料が0.49%から0.2%に引き下げられるという利点がある。
オスプレイ・ファンドは、以前よりビットコイン投資信託の売却や合併の可能性を探っていたところだ。ビットワイズによる買収が重要な一歩になるとコメントしている。
ビットワイズのBITBは、1月に米国でローンチしたビットコイン現物ETF10銘柄の一つだ。現在の運用資産額は24億ドル(約3460億円)で、米国で5番目に大きいビットコイン現物ETFとなっている。
●ビットワイズの欧州進出
ビットワイズは19日に、英国の仮想通貨ETP提供企業ETCグループを買収したと発表したところだ。これによりビットワイズの運用資産総額は45億ドル(約6500億円)を超えることになる。
ETCグループは欧州の投資家にビットコイン、イーサリアム、ソラナへのエクスポージャーを提供する様々な仮想通貨上場投資商品(ETP)を提供しており、10億ドル(約1440億円)相当の資産を運用している。
(イメージ写真提供:123RF)
CoinPostに掲載された記事を、許可を得て転載しています。
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