マレーシア警察、日本人を標的にした暗号資産投資詐欺コールセンターを摘発
PDRM(マレーシア王立警察)が、日本人を標的にしていたとされるクアラルンプールの暗号資産(仮想通貨)投資詐欺コールセンターを解体した。
ザ・エッジ・マレーシアの報道によると、この摘発は19日に実施され、これに先立ち同市の高級住宅2軒が強制捜索されていた。
この捜査では、22-37歳の21名が逮捕された。
この21名の内訳は、マレーシア人の男1名、中国籍の男16名と女1名、ラオス人の女1名、香港人とミャンマー人の男各1名だった。
●暗号資産詐欺コールセンターが1カ月間稼働
ブキ・アマンCCID(企業犯罪捜査局)でディレクターを務めるダトゥク・セリ・ラムリ・モハメド・ユスフ氏によると、外国人の容疑者はカスタマー・サービスの担当者として雇われていたという。
一方、現地人男性はこのコールセンターの管理人だった。
ラムリ氏は、メナラKPJで行われた記者会見で、「このコールセンターが稼働していたのは1カ月間のみだった。シンジケートは、発見を避けるために、幹線道路から離れ厳重に警備されたフェンスに囲まれた高級バンガローを拠点としていた」と述べた。
この詐欺スキームでは、ティンダーやモンスターなどのソーシャル・メディア・プラットフォームを通じて被害者を誘い出していた。
一旦連絡がつくと、被害者はビットバンクやコインチェックのアプリを使って投資を行うよう誘導された。
この捜査では、シンジケートのメンバーがソーシャル・ビジット・パスを使ってマレーシアに入国し、騙し取った金額の20%相当の手数料を受け取っていたことも明らかになった。
警察は、この逮捕に加え、コンピューター・システム17台、モバイルフォン55台、ルーター1台、鍵一式、警報ユニット2台を押収した。
現地人の容疑者は25日に保釈金で解放されたが、残り20名は移民法1959/63の下で未だ拘留されている。
この事件は、詐欺や不正行為を取り扱う刑法420条に基づいて捜査されている。
●誘拐と身代金要求でマレーシア人6名が起訴
別の事件では、1組の夫婦を含むマレーシア人6名が、中国人の誘拐と100万テザー(USDT)の身代金要求で起訴された。
これらの容疑者は25-29歳で、7月11日にクアラルンプールとプトラジャヤを結ぶ高速道路の出口で被害者を誘拐したとされている。
さらに、エネルギー移行・水資源変革副大臣であるアクマル・ナスルラ・モハマド・ナシル氏は最近、違法な暗号資産マイニング活動が大規模な電力盗難を引き起こし、18-23年に推定7億2300万ドルの損害が同国に生じたことを明らかにした。
マレーシア当局は、少なくとも19年8月から暗号資産マイナーを取り締まっており、これらの手続きは同国の刑事訴訟法に沿って行われているとナシル氏は強調した。
押収された装置の一部は、廃棄処理の一環としてスチームローラーで破砕された。
マレーシア当局は、違法なマイニング活動への対処に加え、未登録の暗号資産取引所に対する措置を講じている。
マレーシア証券委員会は23年5月、暗号資産取引所のフォビ・グローバルに対し、取引サービスの登録を怠ったとして事業停止を命じた。
現在、マレーシアで登録された暗号資産取引所は、HATAデジタル、ルノ、シナジー、MXグローバル、トークナイズ・テクノロジー、トラム・インターナショナルのみだ。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ