ブータン王国、5年間のマイニング事業運営でビットコイン1000億円超を保有か
●1000億円超のビットコインを採掘
ヒマラヤ山脈に位置する小さな仏教王国ブータンが、暗号資産(仮想通貨)ビットコインを1万3011枚(時価約1060億円相当)を保有している。ブロックチェーン分析を行うArkhamが報告した。
https://x.com/ArkhamIntel/status/1835712533854118072
Arkhamによると、これらのビットコインは、ブータンの政府系投資ファンドDruk Holding & Investments(DHI)がマイニング事業で採掘したものだ。
ブータンは、各国政府の中でも、ビットコイン保有額で4番目に躍り出たことになる。なお、CoinGapeによると1位は米国で約20万BTC(1.6兆円相当)、2位は中国で約19万BTC(1.5兆円相当)、3位は英国で推定約6万BTC(約4900億円相当)を保有しているとされる。
いずれも、犯罪グループや詐欺師などから法的執行機関が押収したものである。
この点、政府によるマイニングでビットコインを蓄積したブータンとは異なる。なお、他に政府がビットコインマイニングを行っている国としてはエルサルバドルが知られているところだ。
●2019年からマイニングを開始
ブータンは、2019年にビットコインの価格がまだ約69万円だった時点で、水面下でマイニングを開始。2023年頃よりビットコインマイニング事業をさらに拡大しているところだ。
政府系投資ファンドDHIは、ビットコイン、イーサリアム、USDTなど仮想通貨への投資も行っており、「進化するテクノロジーに参加し、より持続可能なブータンを構築したい」と目的を述べていた。
衛星画像では、計画倒れとなった、大規模な教育シティプロジェクトの跡地など複数の土地にマイニング施設が建設されたことが確認されている。
https://x.com/ArkhamIntel/status/1835712541567447233
マイニングを拡大したことの背景には、若者の失業率上昇、人口流出、コロナのパンデミックによる観光収入減少など経済的な問題もあったとみられる。
今年4月には、ブータンが、ビットコイン(BTC)マイニング企業Bitdeer(ビットディア)と提携して採掘に使う電力容量を6倍にすることが伝えられた。
2025年上半期までに採掘能力を600メガワットまで増加させる計画だ。ブータンは豊富な水力資源を活用してマイニングを行っている。2022年時点で同国は電力の99.99%を水力でまかなっているところだ。
(イメージ写真提供:123RF)
CoinPostに掲載された記事を、許可を得て転載しています。
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