アーカム・インテリジェンスのデータによれば、１４年に破綻した暗号資産（仮想通貨）交換所マウントゴックスは５月２８日アジア時間早くに約９３億ドルに相当する約１３万７０００ビットコイン（ＢＴＣ）を送金した。１０月までに債権者に保有ＢＴＣを返金するマウントゴックスの予定より先に、匿名のウォレットひとつに大量に送金された。

　アーカムによれば、取引は協定世界時５月２８日午前１時４１分から午前４時４６分の間に行われた。また、取引のほとんどが約２０００ＢＴＣであった。ＢＴＣ価格は２７日に高値の７万６００ドルに到達した後、６万７７８７ドルまでわずかに下落した。

　一時は世界でほとんどのＢＴＣ取引を扱っていたマウントゴックスは１０年に開始した。しかし、１１年にハッカーが同交換所から大量のＢＴＣを盗み、１４年の破たんにつながった。顧客の資産とマウントゴックスが保有する何百万ドルに相当するＢＴＣが損失した。

　後に一部のＢＴＣは回収されたが、日本での法的問題がハッキングで資金を損失した人に資産を返金する手続きを遅らせた。２３年、米当局はロシア人２人をマウントゴックスのサーバーのハッキングを計画した罪で告訴した。

・マウントゴックスは債権者にＢＴＣの返金準備

　マウントゴックスは閉鎖手続きの完了に近く、１０月３１日までに段階的に債権者に保有ＢＴＣを分配することを目指している。これは初回、中規模、最終の一括払いを含む。大きな懸念は債権者が即座にＢＴＣを売却するかどうかで、価格の下落を引き起こす可能性がある。

　マウントゴックスがＢＴＣを売却すると、市場の緊張が生まれ、ＢＴＣ価格を引き下げる可能性がある、と最近、Ｋ３３リサーチのアナリストは話した。

　クリプトクワントによれば、マウントゴックスのウォレットの最近の活動は１８年５月以来、初の動きだ。

　過去の記録によれば、以前、マウントゴックスは約１３万７８９２ＢＴＣ、ビットコインキャッシュ（ＢＣＨ）、法定通貨を保有していた。法定通貨の一部はすでに払い戻されている。２７日、ＢＣＨは約５％下落した。

　（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

https://cryptonews.com/news/mt-gox-transfers-new-wallet-2-9b-bitcoin-after-half-decade.htm

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