香港規制当局のCDBC計画がサンドボックス立ち上げ、トークン化資産取引に焦点

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 HKMA(香港金融管理局)は、ホールセール型CBDC(中央銀行デジタル通貨)のサンドボックス「プロジェクト・アンサンブル」を立ち上げた。

 28日に発表されたこのサンドボックスは、香港におけるトークン化の発展を促進することを目的としている。このサンドボックスでは、伝統的な証券とRWA(現実世界資産)の両方について、トークン化のユースケースを調査・テストすることができる。

 さらにHKMAは、サンドボックスが最初に焦点を当てる4つの主要分野について説明している。それらは、債券・投資ファンド、流動性管理、グリーンで持続可能な金融、貿易・サプライチェーン金融であるとした。

 「業界の関心、現行の市場動向、潜在的な革新的影響を徹底的に考慮した結果、最初の実験ラウンドでは4つの主要テーマに焦点を当てながら、伝統的な金融資産とRWAの両方のトークン化をカバーする予定だ」

 HKMAはすでに、試験的なトークン化通貨を使った銀行間決済のためのサンドボックスの構築と調整を完了している。

 サンドボックスに参加する主な企業には、スタンダード・チャータード、中国銀行、HSBC、アント・デジタル、マイクロソフトなどがある。中でも金融サービス企業のアント・グループは声明で、銀行がトークンにアクセスし、交換できるようにするグローバル流動性管理ソリューションを開発するため、他のパートナーと協力していくと述べた。

 HKMAのエディ・ユー総裁は、「トークン化のユースケースをテストする『プロジェクト・アンサンブル・サンドボックス』の導入は、HKMAと業界にとって、現実のビジネスシナリオにおけるトークン化の応用を模索する上で重要な一歩となる」とコメントした。

●SFCがHKMAと協力、香港における持続可能なトークン化市場を促進へ

 香港のSFC(証券先物委員会)は、香港におけるトークン化資産市場の持続可能な発展を支援するため、適切な規制枠組みの開発に協力している。

 さらにSFCは、資産運用業界のトークン化プロジェクトにおいて、HKMAと共同で主導していくと述べた。

 SFCのジュリア・レオン最高責任者は、「このサンドボックスの立ち上げは、イノベーションと規制がいかに手を携えて金融市場の新たな道を切り開くことができるかを示す明確な例だ」と述べた。

 またHKMAは、BIS(国際決済銀行)のイノベーションハブ香港センターと協力し、サンドボックスをさらに発展させるためにより多くのテーマに取り組んでいくという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hkmas-cbdc-project-ensemble-launches-sandbox-focuses-on-tokenized-assets-transactions/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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