暗号資産市場暴落の中、窮地のセルシウス利用者が清算に直面、支払能力に関する議論始まる

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 トラブルに見舞われている暗号資産(仮想通貨)レンディング大手セルシウス(CEL)のユーザーの一部が、取引ポジションの清算に直面している。暗号資産市場は暴落し、業界関係者はセルシウスの支払能力・債務超過と同社を訴える可能性について議論している。

 さらに悪いことに、同社は出金、スワップ、そして口座間送金も停止し、さらには十分な資金を持つユーザーの返済やポジションへの証拠金追加も妨げている。

 セルシウスのあるユーザーは、「口座にUSDコイン(USDC)があり、今マージンコールがかかっている借入金の返済に使いたいのに、送金停止のせいで返済することさえできない」と述べ、次のように付け加えた。

 「これは馬鹿げている。市場が暴落すれば、借入金を返済する能力があってもセルシウスは私の担保を清算するだろう」

 セルシウスは「極端な」市況を理由として13日朝に出金、スワップ、口座間送金を停止した。「セルシウスが長期的に出金義務を果たすしやすくするため、私たちは本日この行動を取っている」と同社は述べた。

 この突然の出金停止は、特定の暗号資産に対し18%超の利息を提供すると主張しているこの暗号資産レンディング会社が、全ての出金を引き受けるだけの資産を持っていない可能性を意味している可能性がある、と一部のユーザーは論じている。

 一方、この機会に乗じて同社の異常に高い利率を批判して「ポンジ」だと呼ぶ人々や、セルシウスを訴える可能性を議論している人々もいる。

 弁護士のグラント・グロフセン氏は、「セルシウス・ネットワークに『貸した』暗号資産にアクセスできない人々がセルシウスの利用規約を取り消せるかどうかは、恐らくは故意による不正を証明できるかどうか次第だろう」と述べた。

 セルシウスが破産や「債務超過に向かっている」かもしれないと推測する人々すらいる。

 アルゴリズム型取引プロトコルのトレーディング・ストラテジーでCEO(最高経営責任者)を務めるミッコ・オフタマー氏は、現在セルシウスが出金に対応できない事実を指摘し、これは「同社が何らかの形で債務超過に陥っている可能性が高いことを意味する」と述べた。

 「こうした行動は、例えば14年のマウントゴックスの債務超過など、過去にも見られたものだ」と同氏は付け加えた。

 しかし、オフタマー氏は、破産は最悪の場合のシナリオだと指摘した。同氏は、セルシウスは「一時的な」流動性問題や「バランスシートのギャップ」に苦しんでいるのかもしれないと述べた。

 オフタマー氏の計算では、セルシウスのバランスシートに2億ドルのギャップがある場合、ユーザーは「同社が適切に整理すれば、1ドルあたり50-80セントを得ることができる」という。

 しかし利用規約によると、セルシウスが破産した場合には、ユーザーは「稼ぐ」サービスで、あるいは担保として利用している暗号資産を回収できない可能性がある。

 「ユーザーは、適用法下でのセルシウスの債権者としての権利以外には、セルシウスのユーザーに対する義務と関連したいかなる法的救済や権利も有しない場合がある」

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/desperate-celsius-users-face-liquidations-as-crypto-market-tanks-withdrawals-suspended.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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