ウェブ3の資金調達が24年第1四半期に増加、新興企業が19億ドル近くを確保

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 ここ数年、ウェブ3は困難な道のりを歩んでいるが、24年第1四半期にこの分野の資金調達が改善した。これは、21年第4四半期以来初めての増加となる。クランチベースの18日のレポートで明らかになった。

 ウェブ3系新興企業は、346件の取引で19億ドル近くを調達した。これは、対前四半期で58%増となる。しかし、ベンチャー・キャピタリストからの資金調達は未だ対前年比では減少しており、大規模な資金調達は依然として困難だ。

 24年第1四半期における新興企業の資金調達は、23年第4半期と比べ58%増加したが、23年第1四半期のパフォーマンスには依然として及ばなかった。新興企業は当時、670件の取引で23億ドルという大幅に多い金額を確保していた。24年第1四半期は、対前年比で、調達額では17%減、取引数では48%減となった。

●ベラチェーン、Io.net、ポリへドラ・ネットワークがユニコーン企業に

 ウェブ3では24年第1四半期に4社の新たなユニコーン企業が生まれ、業界内での評価は高まっているようだ。AI(人工知能)関連のエクソフッド・ラボ、金融用途向けのイーサリアム(ETH)互換ブロックチェーンであるベラチェーン、余剰GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)販売のブロックチェーン・サービスであるIo.net、そしてウェブ3インフラ系新興企業のポリへドラ・ネットワークが、ユニコーン企業となった。

 さらに、ビットコイン(BTC)の60%近い急騰とイーサリアムの50%上昇によって、暗号資産(仮想通貨)市場が回復した。

 FTXの突然の破綻とその連鎖的な影響、当局による規制強化によって、全盛期だった暗号資産業界は過去数年間で急速に衰えた。

●現物ビットコインETFとビットコイン半減期でウェブ3の資金調達がさらに促進か

 23年第4四半期には、上位3件の資金調達が総額3億ドル弱に達した。ロンドンに拠点を置くエクソフッド・ラボは、量子コンピューティングとブロックチェーンを統合するAIプロジェクトのために、シード・ラウンドで1億1200万ドルを調達し、企業価値は14億ドルになった。

 シアトルに拠点を置き、イーサリアムのステーキングのためのアイゲンレイヤーを開発したアイゲンラボは、シリーズBの資金調達でa16zクリプトから1億ドルを調達した。香港に拠点を置き、ウェブ3ソーシャル・ネットワークを中心としたスーパー・アプリで知られるフリーチャットは、8000万ドルのシリーズAの投資ラウンドを終えた。

 クランチベースは、現物ビットコインETF(上場投資信託)承認とビットコインの半減期が暗号資産市場のさらなる成長につながり、新たなベンチャー投資をもたらす可能性があると示唆している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/web3-funding-sees-uptick-in-q1-as-startups-secure-nearly-1-9b-crunchbase.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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