日銀がＣＢＤＣ報告書を公表、諸外国の動き加速で実証実験を開始
日本銀行は、ＣＢＤＣ（中央銀行デジタル通貨）に関する報告書を発表した。
日本は４月に実証実験を開始したと、日銀は２９日の報告書で説明している。
「２３年４月に実証実験を開始し、それを進めている。実証実験では、エンドツーエンドでの処理フローの確認、外部システムとの接続に向けた課題・対応策の検討、ＰｏＣ（概念実証）で必要性が示された工夫や解決策の検討などを行う」としている。
日銀は２１年４月に「概念実証」のためのフェーズ１を開始し、その１年後にフェーズ２に移行。新たな技術や複数の仲介業者が提供する口座について評価を行った。
１２０カ国のＣＢＤＣを追跡するアトランティック・カウンシルによると、ＣＢＤＣの可能性を模索する国がますます増えている。
バハマやナイジェリアなど、１１カ国がＣＢＤＣを導入している。
一方、日本、インド、中国を含む１８カ国は試験的な段階にある。
「２３年、２０カ国以上がＣＢＤＣ実証実験に向けて大きな一歩を踏み出すだろう。オーストラリア、タイ、ブラジル、インド、韓国、ロシアは２３年に実証実験を継続または開始する意向だ。ＥＣＢ（欧州中央銀行）も２４年に実証実験を開始する可能性が高い」とアトランティック・カウンシルは予想している。
●米国では
ＣＢＤＣの今後については、議員の間でもさまざまな反応がある。
フレンチ・ヒル下院議員（共和党・アーカンソー州）とジェイク・オーキンクロス下院議員（民主党・マサチューセッツ州）は５月、ＦＲＢ（米連邦準備制度理事会）によるＣＢＤＣ発行を禁止する「貨幣法の力」と題した法案を提出。
支持者らは、ＣＢＤＣが国民により良い金融サービスを提供できると評し、批判者らはＣＢＤＣがプライバシーの侵害に当たると主張している。
テッド・クルーズ上院議員とトム・エマー下院議員もまた、ＦＲＢが個人に直接ＣＢＤＣを発行することを禁止する法案を提出している。
ＦＲＢはＣＢＤＣの発行については決定していないとし、ジェローム・パウエルＦＲＢ議長は議会の承認が必要だと述べている。
（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）
This story originally appeared on cryptonews.com.
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