キャシー・ウッド率いるARKインベスト、一部コインベース株を売却
投資運用会社のARKインベストは、コインベースの株価が1年ぶりの高値に迫る中、保有する同社株の一部を売却した。
11日、キャシー・ウッド氏率いる投資企業ARKインベストは、同社の主要ETF(上場投資信託)の1つである「アーク・インベーションETF」から、コインベース株13万5152株(約1200万ドル相当)を売却した。
ブルームバーグがまとめたデータによると、売却額は同ファンドの総保有額の0.14%を占めていた。
この売却は、ビットコイン(BTC)現物ETFの申請企業5社との監視共有協定が話題となる中、コインベースの株価が1日で9.8%上昇したことを受けて行われた。
注目すべきは、23年に入ってARKインベストがコインベース株を売却したのは今回が初めてではないということ。
3月、同社はARKフィンテック・イノベーションETFからコインベース株16万887株を1350万ドル(1株あたり約84ドル)で売却。
この売却は、コインベース株がここ最近上昇傾向にある中で行われた。
トレーディングビューのデータによると、コインベース株は過去1カ月間で60%以上、年初来では140%以上上昇している。
報じられている通り、ウッズ氏のARKインベストは複数のARKファンドでコインベース株を積極的に積み増してきた。
6月だけでも、ARKは約4000万ドルのコインベース株を購入。それ以前にも、4月と5月に約3300万ドル、3月には1億1700万ドル相当のコインベース株を購入していた。
市場データによると、さまざまなファンドにおけるコインベース株の推定コスト平均は、ARKフィンテック・イノベーションETF(ARKF)が239.60ドル、ARKイノベーションETF(ARKK)が254.65ドル、ARKネクスト・ジェネレーション・インターネットETF(ARKW)が242ドルとなっている。
●コインベース株、規制当局による監視強化にもかかわらず上昇
コインベースは米規制当局による取り締まり強化に直面しているにもかかわらず、同社の株価は上昇している。
米SEC(証券取引委員会)は8日、コインベースが一部の暗号資産(仮想通貨)を上場した際、証券法違反の可能性を認識していたと主張した。
SECの弁護士は最新の提出書類の中で、米国最大の暗号資産取引所コインベースには高度な知識を持つ法律顧問がいたと指摘し、証券法違反の認識はなかったというコインベースの主張に反論した。
SECの弁護士は、米ニューヨーク南部地区裁判所のキャサリン・ポーク・フェイラ氏判事に送った書簡の中で、「高度な法律顧問の助言を受けた数十億ドル規模の企業であるコインベースは、連邦証券法違反のリスクを知らなかったと主張している。また、21年にコインベースの登録届出書を承認したことで、SECがその時点、そして未来永劫にわたってコインベースの基本的な事業活動の合法性を確認したとも示唆している」と述べた。
6月、SECは未登録証券の販売とその他多くの不正行為の疑いでコインベースを訴えた。
SECはまた、証券取引や証券取引所としての登録を怠るなど、同社がさまざまな金融サービスを違法に運営していると指摘している。
SECによる提訴に続き、コインベースは米国11州から理由開示命令を受け取り、州内での運営を停止すべきでない理由を正当化するよう命じられている。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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