アルゼンチン大統領候補によるBTCとCBDCに関する討論が反響

Argentina_108317577_m.jpg

 アルゼンチンの大統領候補であるセルヒオ・マッサ氏は、悪化するインフレ危機問題を解決する方法として、CBDC(中央銀行デジタル通貨)の導入を推奨している。

 同国の第1回大統領候補討論会で、現在財務大臣を務めるマッサ氏は、他国と同じペースで経済を発展させるため、デジタル通貨を導入したいと考えていると述べた。

 「われわれは、アルゼンチンでデジタル通貨を導入する。海外で資金を保有する人々がそれを持ち帰り、新たな税金を伴わずに自由に使えるようにするロンダリング法とともに、アルゼンチン全土でグローバルに実行するつもりだ」

 アルゼンチンの年間インフレ率は115%、貧困率は40%というデータもあり、ハイパーインフレの抑制が選挙における全政党の中心的な課題となっている。

 マッサ氏は、CBDCの導入を呼びかけ、簡単な取引を使った金融の未来について言及した。

 「あなたの子どもが『プラットフォーム経済』でスマートフォンやカードを使った買い物を提案しているように、私たちはアルゼンチン全土でグローバルにそれを実行しようとしている」と同氏は述べた。

●マッサ氏、ドル化に反対

 マッサ氏はまた、最近インフレ対策としてドル採用を提案したビットコイン(BTC)肯定派のハビエル・ミレイ氏の計画に反対を表明した。

 同氏は、アルゼンチンの未来の政策に悪影響を及ぼすとして、この政策に反対するよう国民に呼びかけた。

 「ドル化こそがドルの誘惑を生む。愛国者となり、われわれの通貨を守るのだ。それ(米ドル)利用を推進してはいけない」

 ミレイ氏はビットコインの強力な支持者であり、ビットコインへの支持を表明し、中央銀行を完全に廃止するよう求めている。

 同氏は、中央銀行は詐欺師であり、法定通貨は政治家が経済を麻痺させるためにインフレを利用する手段であると主張した。

 アルゼンチン大統領選挙は10月22日に行われる。2つの世論調査では、ミレイ氏がわずかにリードしている。

●暗号資産コミュニティ、CBDCの動きを拒否

 ビットコイン・アルゼンティーナの理事であるマニュエル・フェラーリ氏はこの動きについて、「残忍な汚職」によって引き起こされる3ケタのインフレに見舞われるような国における、差し迫った問題から目をそらすものだと評した。

 さらに同氏は、CBDCの設計と、それを税金を生み出す動きと結びつけるその導入に懸念を示した。

 「アルゼンチンでは、商業の50%以上が非公式に現金で行われている」と同氏は指摘し、CBDCの導入提案は「我が国の大部分を支えているものを破壊する」ことになると述べた。

 米国では、CBDCの導入計画は政府統制の一形態であるとして批判を受けている。

 暗号資産(仮想通貨)に友好的な議員やフロリダ州知事のロン・デサンティス氏は、バイデン政権が暗号資産業界に対して仕かけている戦争を非難し、反暗号資産政策を止めさせると宣言している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/argentinas-presidential-candidates-debates-bitcoin-cbdcs-tackle-inflation.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ