ボラ急上昇で2億1500万ドル以上の清算発生、10万人のトレーダーが損失(再掲)

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 暗号資産(仮想通貨)市場では最近ボラティリティ(変動率)が高まっており、過去24時間で2億1500万ドル以上が清算された。

 コインゲッコーによると、数年来の低水準で取引されていたビットコイン(BTC)は、過去24時間で5%上昇し、1BTC=4万3116ドルに達した。

 この上昇は週末の下落分を帳消しにし、ビットコインは15日以降の天井に回復した。

 この突然の反発前、ビットコインは11日から24時間以内に4万4000ドルから4万750ドルまで急落していた。

 しかし、その翌週に4万3000ドルの回復に成功した。

 このボラティリティの上昇は30日・60日移動平均線に表れている。99bitcoinsの報告によると、両移動平均線はビットコインのボラティリティが倍増し、4年半以上見られなかった水準に達したことを示している。

 イーサリアム(ETH)も同様の値動きを見せており、一時5%下落した後に反発し、1ETH=2250ドルに達した。

 イーサリアムは11日に2375ドル付近の年初来高値を試した後、24時間以内に9%下落。最近の市場のボラティリティの上昇を浮き彫りにした形となった。

●10万人以上のトレーダーが清算される

 こうした市場の混乱の中、10万人以上のトレーダーが清算され、そのポジションの総額は過去24時間以内に総額2億1500万ドルを超えた。

 コイングラスのデータによると、清算された資産の51%以上がロングポジションであり、これは下落の勢いにより損失を被ったトレーダーがやや半数を上回っていることを示している。

 清算された資産のうちビットコインは7000万ドルであったが、興味深いことにショートポジションが清算全体の3分の2近くを占めており、全体の傾向とは異なる結果となった。

●ビットコインのドミナンス、2年ぶりの高水準に

 暗号資産市場全体の時価総額に対するビットコインのドミナンス(市場占有率)は52%を超え、21年4月ぶりの高水準に達した。

 ドミナンス上昇の背景として、米SEC(証券取引委員会)が現物ビットコインETF(上場投資信託)をまもなく承認するのではないかという期待が高まっていることがある。

 既存の先物ベースのビットコインETFとは異なり、現物ETFは直接ビットコインに投資し、それを保有するため、ビットコインの供給に強気の圧力をかけるものとなる。

 アークインベスト、21シェアーズ、ウィズダムツリー、ブラックロックなどの複数の発行企業は18日、修正した現物ビットコインETF申請をSECに提出した。

 著名投資家や市場アナリストらも、SECによる現物ビットコインETF承認がもたらし得る影響を強調している。

 ETF上級アナリストのエリック・バルチュナス氏とジェームス・セイファート氏は、これらの申請が24年初頭に承認されると予想している。

 Jan3のサムソン・モウCEO(最高経営責任者)は、ビットコインは現物ETFの承認後、数日から数週間のうちに100万ドルに達する可能性があると考えている。

 「取引所でのビットコイン供給が非常に限られ、『資金の奔流』で購入できるようになる」と同氏は最近のインタビューで語った。

 「これが、一気に上昇できる理由だ」

 モウ氏は、現物ETFの承認に伴い機関投資家からの資金流入が予想されるとし、取引所で限られたビットコインを購入しようとする資金の奔流が起こるだろうと述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/market-turmoil-triggers-over-215m-in-liquidations-as-100000-traders-face-losses.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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