マネックスグループ、カナダの暗号資産運用会社3iQ Digital Holdingsを子会社化―暗号資産の運用ニーズに対応

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●機関向け、暗号資産の運用ニーズに対応

マネックスグループは28日、カナダの大手暗号資産運用会社である3iQ Digital Holdingsを子会社化すると発表した。3iQはカナダでビットコイン現物ETFや資産運用サービスを提供し、管理資産総額(AUM)850億円を有す。買収における取得価額は約56億円(3975万7000米ドル)で、議決権ベースでは約68.4%から72.4%に相当する663万株を取得する。

マネックスグループは、3iQの買収を通じてアセットマネジメント事業の強化を目指しており、世界の暗号資産取引所や機関投資家における暗号資産の運用ニーズの増加に対応していく方針だ。3iQ社の暗号資産関連商品の組成能力を活用し、北米上場を計画中の主要子会社コインチェックを含む、グループ企業間のシナジーを最大限に追求するとした。

●3iQ社とは

3iQ社は、カナダ・オンタリオ州で暗号資産運用会社のライセンスを保有し、ビットコインとイーサリアムの上場ファンド(BTCQ、ETHQ)を北米で初めてローンチ、トロント証券取引所に上場させたパイオニア的企業である。また、多様なアルファ戦略を取り入れた暗号資産の運用を行うヘッジファンドへの投資を可能にする「QMAP」(3iQ Managed Account Platform)を有す。

2023年11月末時点で3iQの運用残高は7億9500万カナダドル(850億円)。基幹ファンドBTCQの管理資産総額(AUM)は1億6000万米ドル(約220億円)で、このファンドは100%ビットコインに投資する。カストディアンはCoinbase Cusoty。

一方、3iQ Ether Staking ETは世界で初めてイーサリアムETFにステーキング機能を実装したことが注目されている。

●米国上場を目指すコインチェック

マネックスグループは日本における暗号資産交換業の主要子会社であるコインチェック社を通じて、180万口座のリテール顧客に対するビジネス、及び機関投資家を含む法人ビジネスの強化を計画している.

マネックスグループは、完全子会社であるコインチェックグループのナスダック上場を目指している。この上場計画は、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて進められる予定で、2022年3月には米国のThunder Bridge Capital Partners 4,Incと事業統合契約を締結した。

SPACを利用した上場では、まず特別買収目的会社が市場に上場し、その後、対象企業を買収する。このプロセスを通じて、買収対象となる企業が上場を果たすという仕組みになっている。

Thunder Bridge Capital Partners 4,Incは5月、コインチェックとの合併期限を2023年7月2日から最大12ヶ月延長することを提案していた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://coinpost.jp/?p=501492

CoinPostに掲載された記事を、許可を得て転載しています。

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