インターポール、メタバースは法執行の未来に重要なツールとなると指摘

Metaverse_180811227_s.jpg

 インターポールが発表した報告書によると、メタバースは法執行機関の訓練、犯罪防止、法医学分析のための重要なツールとして活用することができる。

 同報告書はメタバースの可能性を掘り下げており、セキュリティや法執行に関する実世界の問題を解決するためにデジタル世界を活用することを提案している。

 インターポールは、プロセスのデジタル化などのいくつかの方法を通じて、犯罪防止の未来を切り開くツールとしてメタバースを活用することを期待している。

 報告書によると、現実世界の犯罪現場を再現するのに仮想世界を活用することで、法執行当局の研究や分析力を向上させることができるという。

●犯罪現場に新たな視点を

 これによる大きな利点は、現実の犯罪現場が変更された後でも元の現場を保存することができるため、より良い調査につながるということだ。現場を徹底的に調査し、あらゆる角度から監視することが可能になる。

 将来的にメタバースが国の法システムに統合されれば、捜査官は物理的な現場を訪れる場合と同じように仮想的な現場を訪れることができる。

 XR(拡張現実)やVR(仮想現実)など、メタバースに関連する技術は、当局が複雑な犯罪に対処する方法を強化し、新たな視点をもたらすことができるだろう。

 インターポールは報告書の中で、警察署と行政プロセスのデジタル化を提案している。これは、当局が仮想空間で犯罪を報告し、コミュニティ支援サービスを提供するというものだ。

 「法執行機関と住民の間がオープンにコミュニケーションを取ることができるコミュニティスペースをメタバースに創設すれば、より良い関係と信頼を促進することができる」と報告書は説明している。

 仮想オフィスを使うことで、インターポールはテロ攻撃、自然災害、化学物質流出といった大規模な緊急事態を想定した訓練を行い、より良い対応計画を準備することができる。

 「メタバースは、没入的でインタラクティブな環境を提供することで、法執行機関の訓練方法に革命をもたらすことができる。この方法により、現実世界でのコストやリスクを伴わずに訓練を施行することが可能となる」と報告書は述べた。

 犯罪に対抗するための訓練を何度も行うことができるというメリットがある一方、データプライバシーに関する懸念や、メタバースプラットフォーム上での事件報告によって生じ得るサイバーセキュリティ上の脅威、法的不確実性、インフラに関する懸念などのリスクもある。

●メタ犯罪と法医学捜査

 この報告書は、メタバースにおいて犯罪者が犯し得るさまざまな犯罪に光を当てており、当局が先手を打って事件を防ぐための方法を説明している。

 また、テクノロジーを使って犯罪防止のためのデータを作成するため、法執行機関はVR人材を採用する必要がある。

 さらに、XR世界、特にメタバースインフラ上のデータは、より高度な法医学捜査にも活用することができる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/interpol-says-the-metaverse-is-vital-to-the-future-of-law-enforcement.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ