UAEと中国、1360万ドル相当のCBDCによるクロスボーダー取引を完了

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 UAE(アラブ首長国連邦)と中国は、双方のデジタル版の通貨である「デジタルディルハム」と「デジタル人民元」を使って、初となる1360万ドル相当のクロスボーダーCBDC(中央銀行デジタル通貨)取引を完了した。

 人民日報によると、アブダビで開催されたUAE中央銀行50周年記念式典で、CBDCプラットフォーム「mCBDCブリッジ」を通じて5000万ディルハム(1360万ドル)の取引が実行された。この取引は、多国間金融取引にデジタル通貨の使用を導入した。

 記念式典には1000人近くが参加し、UAEの副大統領兼副首相のマンスール・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン氏やUAE中国大使のチャン・イミン氏など、両国の高官も出席した。

 式典では、マンスール氏がチャン氏と共同でクロスボーダー決済を実行し、mCBDCブリッジをローンチ。22年に行われたmCBDCブリッジの試験運用フェーズ1以降で初となるリアルタイム取引を成功させた。

 一方、中国銀行のUAE部門もmCBDCブリッジを使って最初のデジタル人民元クロスボーダー送金を成功させた。

●mCBDCブリッジ、複数CBDCのクロスボーダー取引に利用

 「mブリッジ」プロジェクトは、BIS(国際決済銀行)が主導する多国間デジタル通貨プラットフォームである。設立メンバーには、香港金融管理局、UAE中央銀行、中国人民銀デジタル通貨研究所、タイ銀行が名を連ねている。

 複数CBDCに関する仕組みの導入は、クロスボーダー取引に関する既存の枠組みに革命を起こすことを目的としている。mブリッジ台帳を基盤とするmブリッジプラットフォームは、特に国際取引の効率性を向上させるために開発された。

●韓国で拡大するデジタル人民元送金

 Xinhuaの報道で、中国人民銀のデジタル通貨研究所が香港金融管理局と協力し、中国本土と香港間の小規模送金に焦点を当てたデジタル人民元クロスボーダー機能を強化する計画であることが明らかになった。

 20年後半に始動したこの試験的な取り組みにより、両地域間でのデジタル人民取引・決済が促進された。準備はほぼ完了しており、次の段階では香港の機関がこれらのサービスを提供することになる。

 この取り組みの中で、香港市民がデジタル人民銀ウォレットを利用するためのプロセスの簡素化や、取引の効率性を向上するためのクロスボーダー送金の導入などが行われる。

 また、デジタル人民元を香港の決済システムに統合し、加盟店を拡大し、クロスボーダー電子商取引や教育機関での支払いを合理化するための取り組みも進められている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/uae-and-china-complete-first-13-6m-cross-border-cbdc-transaction.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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