SEC委員、シェイプシフトとの和解受け委員会の暗号資産取締戦略を批判

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 米SEC(証券取引委員会)のへスター・ピアース委員とマーク・ウエダ委員は、シェイプシフトとの最近の和解を受け、SECの不明確な暗号資産(仮想通貨)取締方針を公に批判した。

 両氏は5日に公表された声明の中で、SECのデジタル資産の取り扱いに関する問題を象徴するケースとして、シェイプシフト訴訟に注目した。

 「SECのシェイプシフトに対する強制措置は、委員会の稚拙な暗号資産政策の連続ドラマの最新作である」と両氏は述べた。

●シェイプシフト、27万5000ドルでSECと和解
 
 SECは最近、27万5000ドルの和解金を受け入れ、暗号資産取引所シェイプシフトに対する手続きを終了した。SECは、シェイプシフトが顧客に未登録の証券を提供していたとして同社を告訴していた。

 コロラド州デンバーで営業していたシェイプシフトは、少なくとも79銘柄の暗号資産を上場していた。SECはハウェイテストを判断基準として同社が提供する一部の暗号資産を未登録証券と判断した。

 和解条項では、シェイプシフトは命令から2週間以内に民事制裁金を支払わなければならないとしている。同社はさらに、今後違反行為を行わないことを命じる排除措置命令を受け入れた。

●「基準が不透明で恣意的」

 声明には、「証券取引法はディーラーを『ブローカーなどを通じて自分の勘定で証券を売買する業務に従事する者』と定義している」とある。

 「SECによると、シェイプシフトが提供する暗号資産には、投資契約として提供・販売されたものが含まれており、したがって有価証券であるため、シェイプシフトはこの定義を満たしているという」と声明は説明している。

 しかし、SECはシェイプシフトの暗号資産79銘柄のうち、どれが投資契約とみなされるかを明示しておらず、その判断の根拠も示していないと両氏は指摘。

 SECがその根拠を明確に示すことなく、一部の暗号資産が投資契約であるという違反を告発したことで、シェイプシフトはその設立とビジネスモデルの転換からかなりの時間が経過しているにもかかわらず影響を受けているとピアース氏とウエダ氏は主張した。

 声明によると、シェイプシフトとその顧客の両方が自発的に取引を行っていたため、SECは同社を原因とするいかなる損害も主張していない。

 「この基準はあまりに不透明で恣意的であるため、委員会自体が自らの分析に従おうとしていない。暗号資産市場、特に流通市場に関して、われわれが作り上げた環境は耐え難いものだ」と両氏は述べた。
 
 ピアース氏とウエダ氏は、「このようなケースは投資家を保護するものではなく、イノベーターや起業家を怖がらせるものだ。われわれは謹んで反対する」と締めくくった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/two-commissioners-criticize-sec-following-shapeshift-settlement.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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