ブラックロック、グローバル・アロケーション・ファンドで現物ビットコインETF購入へ

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 世界最大級の資産運用会社であるブラックロックは7日、リテール投資家向けのグローバル・アロケーション・ファンド(MALOX)に現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)を組み入れる計画を発表した。

 同社がSEC(証券取引委員会)へ提出した書類は、暗号資産(仮想通貨)投資への戦略的シフトを示すものだった。

●ブラックロック・グローバル・アロケーション・ファンドのポートフォリオ

 提出書類によると、ブラックロックは同社のグローバル・アロケーション・ファンド向けにビットコインに直接投資するETP(上場取引型金融商品)を購入する計画だ。

 これが意味するのは、ブラックロック関連会社がスポンサーとなっているものも含め、ビットコインを直接保有することでビットコインのパフォーマンスを反映するETPの株式を同ファンドが取得する可能性があるということだ。

 つまり、24年1月にローンチしたブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)などのビットコインETFへの投資であると考えられる。

 ブラックロックは最近、同社のストラテジック・インカム・オポチュニティーズ・ファンド(BSIIX)を更新しており、その中で同社の幅広い商品に現物ビットコインETFを組み入れる意向を詳述していた。

 1989年2月に立ち上げられたブラックロックのグローバル・アロケーション・ファンドは、米国および外国の株式、債券、現金同等物のポートフォリオ運用で投資家を支援している。同ファンドは、ブラックロックが運用する500件のファンドのひとつである。

 グローバル・アロケーション・ファンドの保有資産は170億ドルを超え、時価総額は約4974億ドル。組入上位企業はエヌビディア、アマゾン、マイクロソフトなどとなっている。

●急成長するビットコインETF

 1月10日、ブラックロックと他9件の現物ビットコインETFが承認された。その後、iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)は大きな成長を遂げている。

 ブラックロックはIBITのローンチ以来、1日当たり平均6266BTCを取得しており、3月7日時点の保有量は18万4910BTC(129億ドル相当)となっている。

 2月27日、ブラックロックのビットコインETFの取引量は10億ドルを突破した。さらに、iシェアーズ・ビットコインETFのAUM(運用資産残高)は3月1日に100億ドルに達し、ETF業界において歴史的快挙を成し遂げた。

 iシェアーズ・ビットコインETFは1月11日のローンチからわずか7週間で、この記録を最も早く達成したETFとなった。ブラックロックはビットコインETFでの成功を受け、米国でイーサリアム(ETH)ETFの承認を目指している。

 金融専門家は、SECが歴史的に申請を延期してきたことから、イーサリアム現物ETFの承認時期について慎重な見方を示している。

 ブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は、ヴァンエックとキャシー・ウッド氏のアーク・インベストが提出した申請の最終期限である5月23日までイーサリアムETFは承認されないかもしれないと予想している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/blackrocks-global-allocation-fund-to-invest-in-spot-bitcoin-etfs.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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