香港の銀行、ステーブルコイン発行者向けの新たなイニシアチブを発表

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 ZAバンクは、複数のステーブルコイン発行会社に直接サービスを提供するための協議を進めており、香港の暗号資産(仮想通貨)導入をさらに加速しようとしてる。

 BNNブルームバーグの報道によると、バーチャル融資企業であるZAバンクのデヴォン・シンCEO(最高経営責任者)代理は、HKMA(香港金融管理局)の規制サンドボックスへのアクセスが正式に承認されれば、ステーブルコイン発行企業に法定通貨準備金口座を提供すると発表した。同社はすでに、ステーブルコインの提供を検討している5社以上の法人顧客と話を進めているという。

●ZAバンク、ステーブルコイン発行者を歓迎
 
 シン氏は、「ホールセール市場やリテール市場、トークン化、為替取引の決済、海外送金のペインポイントへの対処など、ステーブルコインのユースケースは非常に多様だ。私たちは、潜在的な発行企業とともに、ステーブルコインをどのように現実世界で使用するかを模索したいと考えている」と述べた。

 ステーブルコインとは、法定通貨などの比較的「安定した」資産と1対1で裏付けされた暗号資産である。グローバルなアクセスや便利なクロスボーダー送金など、ビットコイン(BTC)のような暗号資産と同じ利点を多く提供するが、ビットコインのような資産において多くの人が嫌うボラティリティはない。

 信頼性の高いステーブルコインは、資産のペッグを維持するために100%裏付けされた準備金を必要とし、こうした準備金は通常、現金、現金等化物、短期米国債などで構成される。そのため、ステーブルコインの規制は、準備金要件からマネーロンダリング規制まで、世界中の金融当局の最優先事項となっている。

 シン氏はコインテレグラフに対し、「これらの新たなサービスにより、私たちはステーブルコイン発行者が直面する独自の課題に直接対応し、Web3経済の成長と安定性を促進することになる」と語った。

 ZAバンクは、23年にWeb3ユーザーによる10億ドル以上の送金を処理するなど、Web3への関与を積極的に推進してきた。それ以前は、約100の現地暗号資産企業とともに、香港の規制サンドボックスの一部として参加していた。

●香港の暗号資産の採用

 近隣の中国とは異なり、香港はデジタル資産を歓迎し、業界に対して明確な規制を設けることで、暗号資産ハブとしての魅力を回復しようとしている。

 12月、HKMAはステーブルコイン発行者に対するライセンス制度を含む、ステーブルコイン枠組み案に関するコンサルテーションペーパーを発表。提案されている要件のひとつは、流通するステーブルコインを「少なくとも額面価格と同額」の準備金で裏付けすることである。

 24年初め、香港はデジタル資産取引プラットフォームを対象とするライセンス制度を導入し、最近ではビットコイン現物ETF(上場投資信託)の導入を認める姿勢を示した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hong-kong-crypto-stablecoin-issuer.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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