フィンランドでBTCマイニングを住宅の暖房に利用するプロジェクトが進行
フィンランドの新たなプロジェクトが、ビットコイン(BTC)マイニングによるエネルギーを住宅を暖房するためのエネルギーに変えようとしている。
ビットコイン・マイニング・インフラ企業のハッシュラボ・マイニングは、特別設計のビットコイン・マイニング機器を使って熱を生み出すことができる画期的プロジェクトを開拓した。
このプロジェクトでは、冷却プロセスで70℃までの温水が生成される、ASIC(特定用途向け集積回路)マイニング機器である水冷式のワッツマイナーM63Sが利用される。
●フィンランド、ビットコイン・マイニングの水冷による恩恵を受ける
フィンランドの地域暖房システムを利用して、この温水源と複数の建物を断熱パイプのネットワークでつなぎ、それらの建物に熱源を提供する。これにより、各家庭は産業用ビットコイン・マイニングの恩恵を受けることができる。
これは、フィンランドがカーボン・ニュートラルで再生可能なエネルギー源を導入し、環境を破壊する手法から脱却する一助となる新たな手段だ。
フィンランド統計局のデータによると、21年時点で、フィンランドは非再生可能資源に強く依存しており、総消費量の69%が非再生可能資源に直接由来している。
この資源には、木材(30%)、石油(19%)、石炭(6%)、天然ガス(5%)、泥炭(3%)が含まれる。
このことを考慮すると、完全に持続可能なエネルギー経済の追求には、明白な成長の機会がある。
ハッシュラボ・マイニングの共同創業者であるジャラン・メレルド氏は、「フィンランド人は世界で最も先進的な地域暖房システム群を開発した」が、ビットコイン・マイニングは現在のインフラより遥かに信頼できると主張した。同氏は次のように述べた。
「地域暖房のための信頼できる高温水の最良の供給者は、ビットコイン・マイニングだ」
ハッシュラボの現地パートナーは既に、2つのビットコイン・マイナーと地域暖房施設を統合しており、現在は3番目の統合を行っているところだ、とメレルド氏は述べた。これは、このエネルギー源の今後の採用に対するポジティブな兆候を示している。
●ビットコイン・マイニングのエネルギー、半減期による報酬減とバランス保つ可能性
ビットコイン・マイニングでは20日、1ブロック当たりのビットコイン産出量が半減した。4年おきに発生するビットコイン半減期として知られるこのイベントで、マイニング報酬は6.25ビットコインから3.125ビットコインに削減された。
これは、マイナーの収入に大きな影響を与え、マイナーが安定した財務を保つための最低ラインが引き上げられた。
専門家によると、電気代の高騰と債務負担を考慮すると、ビットコイン・マイナーはこの半減期でさらなる課題に直面するという。
ハッシュレート・インデックスの暗号資産(仮想通貨)マイニング・アナリストであるジャラン・メレルド氏はブルームバーグに対し、「より高いコストでより効率の悪いマイニング事業を行うことを考慮すると、マイナーの半数近くが苦境に陥るだろう」と語った。
ビットコイン・マイナーはこれまで、過去の半減期によるマイニング報酬の減少を、マイニング効率を改善する技術的進歩で補ってきた。
しかし、24年と今後の半減期では、報酬の減少がコスト削減のイノベーションを上回るためこれらの取り組みは限界に達し、マイニング事業は持続不可能になるだろう。
その結果、マイナーは変化する必要があり、今回のプロジェクトはその理想的なソリューションを提供している。冷却水をエネルギー源として収益化することは、マイナーに新たな収入源をもたらし、マイニング報酬への依存度を下げることになる。
最終的には、今後の半減期に対抗するために必要な安定した財務を提供することで、マイニング事業の将来性が確保される。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/project-in-finland-uses-bitcoin-mining-to-heat-homes.htm
This story originally appeared on cryptonews.com.
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