ステーブルコイン発行企業サークル、法的拠点をアイルランドから米国へ移行か

82576945_l.jpg

 ステーブルコイン発行企業のサークルは、法的拠点をアイルランドから米国に移行する計画であるという。

 15日のブルームバーグの報道によると、サークルは最近、住所を変更するための裁判所書類を提出した。これに先立ち同社は1月、米SEC(証券取引委員会)にIPO(新規株式公開)計画を提出している。

 「IPOはSECが審査プロセスを完了したのち、市場やその他の条件次第で実施される見込みだ」とサークルは当時述べていた。

⚫︎サークル、アイルランドの優遇税制を捨て米国に移転

 ブルームバーグによると、新たな拠点に米国を選べば、サークルはより高い税負担に直面する可能性がある。企業は一般的に、ビジネスフレンドリーな環境が整備され、税率の低いアイルランドを選ぶことが多い。

 アイルランドの税率は12.5%で、他の多くの欧州諸国と比べて低くなっている。このため、アイルランドは税金を抑えたい国際企業にとって魅力的なのだ。

⚫︎サークル、IPOに向けSECの承認と市場環境を待つ

 13年に設立されたサークルは、暗号資産(仮想通貨)業界で独自の市場を切り開いてきた。同社は米ドルに連動するステーブルコインUSDコイン(USDC)の発行で最もよく知られている。24年5月現在、USDコインの時価総額は320億ドルを超え、主要プレイヤーとしての地位を固めている。

 サークルの中核事業はUSDコインの発行と管理となっている。ステーブルコインは一般的に、価格変動の激しい暗号資産市場における取引に安定性をもたらすと言われている。

 さらに、サークルのIPOによる株式公開計画は、SPAC(特別買収目的会社)との合併による21年の上場計画の失敗に続くものである。IPOはSECの承認後に進められるが、市場状況やその他の要因にも左右されるだろう。

 1月、サークルはセロネットワークにUSDコインを導入する計画を明らかにした。セロはレイヤー1ブロックチェーンであったが、イーサリアム(ETH)レイヤー2スケーリングネットワークへ進化する過程にある。サークルとセロの連携は、ブロックチェーン普及率が最も高い分野におけるセロのモバイル中心のユーザーコミュニティを活用することを目的としている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/circle-plans-us-transition-legal-oprations-leaving-ireland-base.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ