CMEグループ、拡大する市場需要獲得のためビットコイン現物取引の提供を計画

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 CME(シカゴマーカンタイル取引所)が、ウォーレ街のファンド運用者の間で高まるビットコイン需要に乗じるため、ビットコイン(BTC)現物取引の提供を計画していると報じられた。

 フィナンシャル・タイムズは16日、CMEがビットコインを売買する規制された市場を提供することについて、暗号資産(仮想通貨)トレーダーと協議を行なっていると報じた。

 この計画は最終決定されたわけではない。しかし、CMEのビットコイン取引提供計画に関する報道は、ウォール街の大企業が暗号資産業界へと進出し続けていることを示している。米SEC(証券取引委員会)が1月に現物ビットコインETF(上場投資信託)を承認してから、この動きは活発化している。
 
 フィナンシャル・タイムズによると、CMEはEBSを通じて現物ビットコイン取引事業を提供する計画だという。EBSはスイスの通貨取引プラットフォームで、暗号資産取引・管理に関する厳しい規制で知られている。

 CMEグルームの広報担当者はこの件に関するコメントを控えた。

⚫︎CMEによる現物取引導入、「ベーシス取引」を促進

 CMEの既存のビットコイン先物取引に現物ビットコイン取引が加わることで、投資家は「ベーシス取引」を簡単に行えるようになるという。
 
 ベーシス取引とは、原資産を買いながら資金を借りて先物契約売り、そのわずかな価格差から利益を得ようとするものだ。この戦略は米国債市場ではすでに一般的となっており、かなりの部分がCMEで行われている。

⚫︎機関投資家の参入でCMEがバイナンスの座を奪う

 CMEは世界有数のビットコイン先物市場に成長し、バイナンスを上回る勢いを見せている。これは、ビットコインのボラティリティ(変動率)を利用しようとする機関投資家の関心が再び高まっていることを示している。

 20年のビットワイズ・アセット・マネジメントの調査によると、CMEのビットコイン先物市場は一貫して現物市場を上回っている。

 暗号資産取引の透明性と信頼性を高めるため、CMEグループはCFベンチマークと手を組んだ。両社は共同で、ビットコインやイーサリアム(ETH)などの人気暗号資産の参考基準レートと現物価格指数を開発した。両社はこの提携を通じて、明確で信頼性の高い暗号資産相場の見通しを提供している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/chicago-mercantile-exchange-eyes-bitcoin-trading-launch.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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