ステート・ストリートとギャラクシーが提携、暗号資産ETF立ち上げへ
資産運用会社のステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは、暗号資産(仮想通貨)投資企業ギャラクシー・デジタルと提携し、デジタル資産へのエクスポージャーを提供する新たなETF(上場投資信託)を立ち上げると発表した。
機関投資家および個人投資家の両方からデジタル資産への関心が高まっている中で、両社は従来の現物ビットコイン(BTC)ETFを超える投資オプションを提供することを目指している。
約4兆1000億ドルの資産を運用するステート・ストリートはプレスリリースで、デジタル資産エコシステムにおいて進化する投資家の要求に応える必要性があると主張した。
●新たなファンド、上場暗号資産企業に投資
米SEC(証券取引委員会)への提出書類によると、提案されている「SPDRギャラクシー・デジタル・アセット・エコシステムETF」は、上場暗号資産企業に投資するETFである。
このETFは、米国内外のマイニング企業、ハードウェアウォレットサービスプロバイダー、暗号資産ベンチャーキャピタル企業など、暗号資産分野で運営する幅広い企業を対象としている。
また、先物ETFおよび現物ETF商品への投資機会を模索し、暗号資産市場への多様なエクスポージャーを提供することを目指す。
ステート・ストリートとギャラクシー・デジタルによるこの動きは、暗号資産およびデジタル資産がひとつの資産クラスとして主流に受け入れられつつあることを反映している。
ステート・ストリートの最高ビジネス責任者のアンナ・パーリア氏は、「私たちは、デジタル資産領域には単一の暗号資産以上にはるかに多くのものが含まれ、暗号資産ネイティブ企業は、そのエコシステムと金融市場との相関関係を理解するための最良の要素を備えていると考えている」とコメントした。
ステート・ストリート・バンク・アンド・トラストが、両社が立ち上げるデジタル資産ETFの管理・会計サービスを提供する予定だ。
ステート・ストリートのデジタル資産分野への進出は、デジタル資産部門を立ち上げた21年6月にさかのぼる。
同社は最近の現物ビットコインETF、イーサリアム(ETH)ETFの申請企業の中には含まれていないが、こうしたETFを導入した競合他社は大量の資金流入を記録しており、ファーサイド・インベスターのデータによると、わずか5ヶ月半で144億ドル以上の資金が流入している。
●イーサリアムETFの導入は前進中
一方、SECのゲイリー・ゲンスラー委員長は、最初の現物イーサリアムETFの立ち上げは「順調に進んでいる」と述べた。
最近のイベントで、同氏はイーサリアムETFを導入する具体的な時期について、また11月の米選挙前に立ち上げが可能かについての明言は避けた。
ゲンスラー氏は、資産運用企業がETFの発行に必要な登録届出書で完全な情報開示を行うことの重要性を強調。
「私たちの目の前にあるものは、スタッフレベルで行われる登録書類、そして開示書類だ」と説明した。
いくつかの有名運用資産企業は、イーサリアムETFの修正案をSECに提出している。
ヴァンネック、ブラックロック、グレイスケール、インベスコ・ギャラクシー・デジタル、フィデリティによる修正案の提出は、それぞれのイーサリアムファンドに関する最新の情報を提供することを目的としている、とブルームバーグのアナリストは指摘している。
ヴァンネックはイーサリアムファンドの管理手数料を0.20%としているが、これは0.19%の手数料を課しているフランクリン・テンプルトンなどの競合他社と同水準となっている。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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