ドイツはまだ22億ドル相当のBTCを保有、1日あたり取引量の約10%に相当

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 ドイツはビットコイン(BTC)を大量に保有しており、暗号資産(仮想通貨)市場へのその影響力が引き続き注目されている。

 アーカム・インテリジェンスのデータによると、ユーロ圏最大の経済大国であるドイツは、現在も3万9826BTC(約22億ドル相当)を保有している。

 これはビットコインの24時間取引量(253億ドル)の約9%に相当する。

 こうした大量保有は、市場のさらなる価格乱高下につながる可能性がある。

●ドイツのビットコイン保有

 ドイツが保有する約30億ドル相当のビットコインは、映画の海賊版サイトMovie2k.toから押収されたものである。

 発表によると、ドイツ警察は1月にこの海賊版サイトから5万BTCを押収した。これは「ドイツ連邦共和国の法執行機関による、これまでで最も広範なビットコインの保護」であるという。

 6月中旬以降、ドイツ政府は1万BTC以上を少しずつ売却しており、暗号資産の市場価格に下落圧力をかけている。

 コインデスクのデータによると、ドイツによるビットコイン売却の影響はここ数週間で市場に現れており、ビットコインの現物価格は20%近く下落し、5万5490ドルに達した。

 過去7日間だけでも、ビットコインは約13%下落している。

 このような市場の変動は暗号資産市場全体にも影響を与えており、コインデスク20指数(CD20)は1週間以内で約14%下落し、1870ポイントになった。

 潜在的な悪影響を認識したトロン創設者のジャスティン・サン氏は、ドイツ政府からビットコインを市場外取引で購入することを提案した。

 サン氏の提案は、大規模な売却による現物価格への影響を緩和することを目的としていた。

 しかし、ドイツ政府がこのような提案を検討するかどうかはまだわからない。

 批評家たちは、ドイツ政府がビットコインを法廷通貨に変換すると決定したことは、地政学的な観点から戦略的失策だと指摘している。

 5日に公開されたブロックウェア・インテリジェンスのニュースレーターでは、法定通貨は制限なく簡単に印刷できるため、ビットコインを法定通貨に変換することは、どの国家にとっても賢明な判断ではないとの懸念を表明している。

 対して、ビットコインの希少性とマイニングに必要な多大なエネルギーは、ビットコインを貴重で有限な資産にしている。

●ビットコインマイナー、「降伏」状態に直面

 ビットコインマイナーは、ビットコイン相場が下落する中で収益が減少し、「キャピチュレーション(降伏)」と呼ばれる重要な局面に直面している。

 市場分析企業のクリプトクオントはX投稿で、マイナーのキャピチュレーションを測定する指標が22年後半のFTX崩壊後の市場底値で観察された水準に近づいていると指摘し、ビットコインの底値を示唆した。

 マイナーのキャピチュレーションは、マイナーが事業を維持し、収益を上げ、保有するビットコインをヘッジするために、事業を縮小したり、マイニングしたビットコインや保有資産の一部を売却したりする場合に発生する。

 クリプトクオントのアナリストは、過去1ヶ月間でビットコインが1BTC=6万8791ドルから5万9603ドルに下落すると同時に、複数のキャピチュレーションの兆候が確認できたと指摘している。

 ビットコインのクジラ(大口保有者)や各国政府による売却に加え、マイナーによる売りが続いていることは、最近のビットコイン価格下落の要因となっている。

 5日、ビットコインは4ヶ月ぶりの安値となる5万3499ドルまで急落した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/germany-still-holds-2b-worth-of-bitcoin.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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