フィリピン、29年までにCBDCを導入へ
フィリピン中央銀行は、29年までにホールセール型CBDC(中央銀行デジタル通貨)を発行すると報じられている。
マメルト・タンゴナン副総裁によると、中銀のホールセール型CBDC計画がPoC(概念実証)段階をまもなく完了するという。フィリピン・スターが25日に報じた。
同氏は記者会見で、「総裁が就任して間もないが、すでにPoCを終えようとしている。これは革新的な決済手段である」と語った。
フィリピン中銀は、トークン化された法定通貨への世界的な関心を受け、2段階で構成されるCBDC実験「プロジェクト・アギラ」を始動した。プロジェクトは当初、22年12月に「プロジェクトCBDCPh」として開始されたが、銀行間、証券、クロスボーダー取引の合理化を研究するため、23年9月に改名された。
●フィリピンのホールセール型CBDC、銀行所有のネットワークで運用へ
2月、フィリピン中銀のエリ・レモロナ氏はフィリピンのCBDCプロジェクトに関する詳細を発表した。同氏は、パブリックブロックチェーンではなく、プライベート決済システムと銀行所有の決済システム上で運用されると説明した。
さらに同氏は、ホールセール型CBDCになることを強調。つまり、リテール使用向けではなく、ホールセール取引における認可を受けた銀行や仲介業者向けのものであるということだ。同氏はまた、CBDCが現金を補完するシステムを構築することが目的であると述べた。
フィリピン中銀は分散型台帳の基盤技術として「ハイパーレジャー・ファブリック」を採用し、23年7月に最初の実証実験を完了した。
●フィリピン中銀、プロジェクト・アギラの報告書を作成
24年末には、中銀はプロジェクト・アギラのサンドバック実験の結果および評価をまとめた報告書を公開する予定だ。さらに、プログラム可能な機能で決済システムを合理化・自動化するCBDC技術の可能性も調査していく。
フィリピン中銀は5月、フィリピンペソと直接結びついた国家後援のステーブルコインの実験を許可した。この1対1ペッグ型ステーブルコインの主な目的は、フィリピンペソのデジタルと現物間のスムーズな移行を確立することである。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/philippines-launch-central-bank-digital-currency-2029.htm
This story originally appeared on cryptonews.com.
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