暗号資産業界後援PACが共和党候補のディートン氏を支援、ウォーレン上院議員に対抗

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 リップルなど暗号資産(仮想通貨)業界から多額の寄付を受けているPAC(政治行動委員会)が、マサチューセッツ州上院予備選で共和党候補ジョン・ディートン氏を支援するために85万ドルを投じた。

 ディートン氏は、SEC(米証券取引委員会)との法廷闘争で、暗号資産企業を支持するアミカスブリーフを提出したことで知られる弁護士である。同氏は2月に選挙活動を開始した。

 FEC(連邦選挙委員会)の記録によると、スーパーPACのコモンウェルス・ユニティ・ファンドは7日、45万ドルをダイレクトメールに、6日には50万ドルをメディア購入に費やしたという。7月にはメディア広告に30万ドル以上を費やしていた。

●リップルとウィンクルボス兄弟によるディートン氏支援は何を意味するか?

 3日に予定されているマサチューセッツ州予備選は、暗号資産利益団体にとって重要な戦場になると予想されている。

 25年のマサチューセッツ州連邦上院議員の議席を狙う3人の共和党候補の1人であるディートン氏は、暗号資産分野から絶大な支持を集めている。暗号資産業界の重要企業であるリップルは、ディートン氏の選挙活動を支援するため、7月にコモンウェルス・ユニティ・ファンドに100万ドルを寄付した。

 さらに、ジェミニの共同創設者であるキャメロン・ウィンクルボス氏とタイラー・ウィンクルボス氏は、4月にそれぞれ最大6600ドルをディートン氏の選挙活動に寄付した。7月には合わせて100万ドルの寄付を約束したが、これらの資金がディートン氏の選挙活動や関連PACを直接支援するかどうかはまだ不明である。

 しかし、暗号資産業界の全員がディートン氏を支持しているわけではない。ビットコイン(BTC)支持者であるワイオミング州のシンシア・ルミス上院議員は7月、ディートン氏よりも共和党のイアン・カイン氏への支持を表明し、カイン氏の「デジタル経済」とイノベーションに対する理解を称賛した。

 6月時点の世論調査では、ウォーレン上院議員はカイン氏、ディートン氏の両方に対して少なくとも20ポイントリードしていた。ウォーレン氏は民主党予備選に無所属で出馬している。

 FECの記録によると、7月31日時点で、ディートン氏は自身の選挙活動のために約170万ドルを調達しており、手元資金は約100万ドルとなっている。これに対し、ウォーレン氏は23年1月以来約640万ドルを調達し、7月時点の手元資金は約490万ドルとなっている。
 
●ディートン氏の暗号資産活動とPACの支援でウォーレン氏との差を埋めることができるか?

 27日、ディートン氏は純資産の82%をビットコインに投資していると明らかにした。ディートン氏はナッシュビルで開催されたビットコイン2024カンファレンスで、22年のあるインタビューに基づき、現職のウォーレン氏がCBDC(中央銀行デジタル通貨)を支持していることを批判した。

 ディートン氏は、FECにビットコイン保有を公表し、暗号資産分野へのコミットメントを強調した。こうした取り組みにもかかわらず、5月30日のYouGov世論調査では、ウォーレン上院議員が20ポイント以上リードしていた。

 5月30日、親暗号資産PACであるフェアシェイクは、アンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産ファンドから2500万ドルの寄付を受けた。この寄付と同月29日のリップルによる2500万ドルの寄付により、アンドリーセン・ホロウィッツの寄付総額は2年間で4700万ドルに達した。

 これらの資金は、デジタル資産に対する明確な規制を支持する両党の候補者を支援することを目的としており、11月の米国選挙を前に超党派の支持を追求する暗号資産業界の取り組みを反映している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-backed-pac-spends-850k-to-support-john-deaton-against-sen-warren.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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