CBDCプロジェクトに関与する中央銀行が1年でほぼ倍増

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 BIS(国際決済銀行)の新たなレポートによると、CBDC(中央銀行デジタル通貨)を発行する法的権限を持つ中央銀行の数が世界的に増加しており、1年前と比較して、現在CBDCを開発している、あるいは実証実験を行っている中央銀行の割合は14%から26%にほぼ倍増した。

 レポートによると、約62%の中央銀行が関連実験や概念実証を実施している。

 BISが21年12月末までに回答を集めたこの調査では、リテール型CBDCに関する取り組みが、ホールセール型CBDCに関する取り組みよりも発展した段階にあることが示されている。約20%の中央銀行が、リテール型CBDCを促進、またはテストしている。これは、ホールセール型CBDCの構築、あるいは実証実験を行う中央銀行の割合の約2倍となっている。

 「世界3分の2以上の中央銀行が、短期または中期的にリテール型CBDCを発行する可能性が高い、あるいはその可能性があると考えている」という。

 BISによると、10行の内9行の中央銀行がCBDCを検討しており、「半数以上が現在CBDCを開発したり、具体的な実験を行ったりしている。特に、リテール型CBDCに関する取り組みはより進んだ段階にある」ということだ。

 新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)とステーブルコインや暗号資産(仮想通貨)の出現が、特に先進国における中央銀行のCBDCへの取り組みを加速させており、同調査の対象機関はCBDCプロジェクトに関わる動機として、金融安定性の重要性が増していることを挙げている。

 平均では、先進国の中央銀行の79%が、ステーブルコインと暗号資産の出現がCBDCに関する取り組みを加速させたと回答。対して、新興市場および発展途上国の中央銀行は48%が同様の見解を示した。

 BISは、ホールセール型CBDCへの取り組みの背景として、国境を越えた決済の効率性を確保するためという理由がますます増加していると指摘。

 「中央銀行は、CBDCが現行の決済システムの限られた稼働時間や、現行の取引チェーンの長さなど、主要な問題点を軽減することができると考えている」という。

 スイスのバーゼルに本部を置くBISは、世界のGDP(国内総生産)の約95%を占める国々を代表する、62の中央銀行が共同で出資している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/number-of-central-banks-involved-in-cbdc-projects-almost-doubles-year-on-year-bis-report.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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