イーサリアムがWeb3領域をリードするも、勝者複数の可能性―a16zレポート

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 世界で2番目に価値の高いブロックチェーンネットワークであるイーサリアム(ETH)は、ソラナ(SOL)などのブロックチェーンが追いつこうとしているものの、早めのスタートにより依然としてWeb3領域を支配している。ベンチャーキャピタル大手のa16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)がまとめた新たなレポートが指摘した。

 a16zによると、Web3領域におけるイーサリアムの成功の多くは、同ネットワークが競争他社よりも早期にスタートを切ったことに起因しているとのこと。そのおかげで、イーサリアムは現在、月間アクティブ開発者数が4000人近くと、どのブロックチェーンよりも多くの開発者を有している。

 対して、2位のソラナの月間アクティブ開発者数は約1000人。最も価値の高いブロックチェーンネットワークであるビットコイン(BTC)は、月間アクティブ開発者が500人で3位に入っている。

 この「圧倒的なマインドシェア」が、イーサリアムユーザーが1日当たり合計1500万ドル以上となる手数料を積極的に支払っている理由だとし、「これほど若いプロジェクトとしては驚くべきもの」と評価した。

 それでも、開発者の間でのイーサリアム人気は代償を伴っている。a16zによると、イーサリアムはスケーリングよりも分散化を重視しているため、他のブロックチェーンはより速いトランザクションや安価な手数料を約束してユーザーを誘い込むことができる。

 また、イーサリアムのベースレイヤーは、オプティミスティックロールアップやゼロ知識ロールアップといった、利用可能なブロックスペースを増やすことでコストを下げようとする技術を基盤としたセカンドレイヤーネットワークにも、ユーザーを奪われつつある。

 セカンドレイヤーやサイドチェーンへの移行は、ブロックチェーンが90年代から2000年代にかけてパソコンやブロードバンドで起こったような、新たな「コンピューターの波」に見舞われているということを意味する、とa16zは論じている。

 「イノベーションの余地は多く、複数の勝者が生まれると考えている」との見解を示した。

 a16zは最後に、Web3開発はまだ初期段階にあると指摘している。

 インターネットを例えに、現時点で約5000万人のアクティブイーサリアムユーザーがいることから、Web3はインターネットが1995年にいた発展段階にあると分析。

 「インターネットは2005年までに10億人のユーザーを達成している。ちなみに、フェイスブックやユーチューブなどの未来の大手が設立され、Web2が形作られ始めた頃だ」と説明した。

 a16zは、暗号資産(仮想通貨)業界で最も重要なベンチャー企業の1つ。アバランチ(AVAX)やセロ(CELO)、メーカーダオ(MKR)、ソラナなど多数のプロジェクトを支援している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ethereum-leads-web3-but-multiple-winners-possible-a16z-report.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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