中国政府支援のBCプラットフォームBSN、8月に最初の大規模国際プロジェクトを始動

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 中国のBC(ブロックチェーン)ネットワークは、オープンソースで暗号資産(仮想通貨)を使わないアプリケーションとして、「スパルタン・ネットワーク」を国際的に展開する予定だ。

 中国のBSN(ブロックチェーンサービスネットワーク)は、8月に最初の大規模な国際的拡大イニシアチブを始動する計画。中国政府がブロックチェーン技術に注目し続ける中、この国際的プロジェクトはBSNにとって大きな後押しとなる。また、BSNはこのプロジェクトを通じて、BCアプリケーションをクラウドに展開するための「ワンストップショップ」として、その地位を示すことを目指している。さらに、バックドアを防ぐ目的で、だれもがコードを調べることができるようにするため、「スパルタン・ネットワーク」と呼ばれるこの国際的な商品をオープンソースにする意向であるという。

●スパルタン・ネットワークに関する詳細

 スパルタン・ネットワークは、暗号資産を利用しない6つのパブリックブロックチェーンで構成される予定だ。というのも、中国政府が21年第3四半期に暗号資産利用を取り締まっているためである。スパルタン・ネットワークを構成するパブリックネットワークの1つは、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンの非暗号資産バージョンとなっている。
 
 BSN設立メンバーの1人であるレッド・デート・テクノロジーのCEO(最高経営責任者)イファン・ヘ氏は、ブロックチェーンの取引コストが高いという問題について言及している。同氏によると、BSNのブロックチェーンでの取引決済は、イーサリアムではなく米ドル建てになるとのことだ。続けて同氏は次のように述べた。

 「その目的は、伝統的なIT(情報技術)システムやビジネスシステムがシステムの一部としてパブリックチェーンを利用できるよう、パブリックチェーンの使用コストを最小限にすることだ」

 手数料の削減というメリットに加え、法定通貨を取引決済に利用することは、BSNの非暗号資産運用の立場を明確にするものである。

 「そのため、主流は非暗号資産のパブリックチェーンであるということを確信させるため、他の主要パブリックチェーンプロトコルと協力している」と同氏は述べた。

 へ氏は、BSNの商品が暗号資産を利用していないことが課題であることも認めている。このため、最初の2年間でBSNのスパルタン・ネットワークを適切に運用することは難しいかもしれない。「ブロックチェーン業界のほとんどの人々は暗号資産しか理解していない」ためだと同氏は言う。

 ブロックチェーンアプリケーションをクラウドで展開するというBSNの目的は、通常はコストと時間がかかるものである。しかし、BSNは異なったプロトコルを連携させることで生まれる相乗効果により、企業はより早く、より良いテクノロジーを展開できると考えている。

●中国のブロックチェーンサービス、欧米での受け入れ

 中国政府とのつながりにより、BSNとスパルタン・ネットワークは海外で厳しい監視の目にさらされることになりそうだ。へ氏は、スパルタン・ネットワークがオープンソースのポリシーを採用しているのは、BSNが中国の支援を受けることで引き起こされる障害があるためだと説明している。また、このイニシアチブはすでに複数の欧米企業が関与しているという。同氏は、BSNが世界的に受け入れられるために必要なことを具体的に述べる中で、次のように語った。

 「BSNは中国のものであり、危険だと言われるだろう。強調したいのは、BSNのスパルタン・ネットワークはオープンソースになるということ。われわれ側からはどこにもアクセスしない」

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/china-blockchain-bsn-international-project/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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