政府と企業によるメタバースの基準とルール策定が必要-ダボス会議

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 メタバースは、ユーザーや企業にさまざまな機会をもたらすが、企業や政府は取引やコンテンツを管理するルールを策定する必要があると、ダボスで開催された「世界経済フォーラム」の年次総会で討論参加者らが論じた。

 「共有の未来を形作る:メタバースの創造」と題された討論では、メタバースとXR(クロスリアリティ)エコシステムの発展が世界の消費者とそのニーズに応えるビジネスに与える影響について、幅広い見解が示された。

 仮想世界「セカンド・ライフ」を運営するLinden Labの創設者であるフィリップ・ローズデール氏は、メタバース経験は異なるグループを共通のルールや価値観のもとに置くことができるため、社会にポジティブな影響を与える可能性があると話した。

 「セカンド・ライフは、常に自身を1つの国だと考えてきた」と同氏は述べ、次のように続けた。

 「そして、UN(国際連合)が出現したときと同じように、知的財産やプライバシーに関するより特異なルールに崩壊するだろう」

 UAE(アラブ首長国連邦)のオマル・スルターン人工知能・デジタル経済・リモートワーク応用担当国務相はメタバースについて、ごく最近まで把握することが難しかった一種の橋渡し役になり得ると述べた。

 しかし、メタバースはさまざまなリスクをもたらす可能性もある。メタバースを通じて処理される取引は、ユーザーが支払ったデジタル資産を確実に受け取るために、依然として政府による監視が必要であるためだ。

 「その商品にお金を払うとき、誰かがそれを実行する必要がある。人々は過去に見たことのないコンテンツを経験するためにメタバースを利用する。そして、私たちは基本的なルールを構築しなければならない」とスルターン国務相は主張した。

 フェイスブックの親会社であるメタ・プラットフォームスでCPO(最高製品責任者)を務めるクリス・コックス氏は、メタバースを介して商品やサービスを提供する企業は、音楽・映画業界で導入されているような、一種のコンテンツレーティングシステムに従う必要があると話した。

 同氏によると、「特にテロコンテンツなど国境を越えるものについては、国際的な基準が必要だ」という。「企業は国際法や国の法律を遵守した上で、独自のコミュニティ基準を持ち、独自のルールを定義することが望ましい」とした。

 バーチャルレアリティ企業マジック・リープのペギー・ジョンソンCEO(最高経営責任者)は、メタバースはインターネットを支配するという前提の一部を作り変える機会を提供すると考えている。

 同氏は、「過去に学んだことがあるからこそ、今それらすべてを探求するべきだ」と語った。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/governments-companies-will-need-to-develop-standards-rules-for-metaverse-davos-panel.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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