サークル、ポリゴンブロックチェーンでUSDC対応へ

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 フィンテック大手のサークルは7日、同社のネイティブステーブルコインUSDコイン(USDC)が、イーサリアム(ETH)のレイヤー2スケーラビリティプラットフォームであるポリゴンブロックチェーン基盤にまもなく対応すると発表した。ポリゴンUSDCが利用可能になれば、ユーザーはイーサリアムのメインネットからポリゴンへブリッジする必要がなくなる。

 イーサリアムからポリゴンへのUSDコインのブリッジは、一般ユーザーにとって面倒で技術的にも難しい。また、一般的なイーサリアム取引よりも遅く、イーサリアムメインネットのガス料金も発生する。

 一方、ポリゴンブロックチェーンはイーサリアムのレイヤー2スケーラビリティプラットフォームとして高い人気を集めている。ポリゴンブロックチェーンは現在、2万以上のSDapp(分散型アプリケーション)をホストしている。ポリゴンUSDCが追加されることで、ユーザーは法定通貨預金を即座にUSDコインに変換することができるようになる。これは、NFT(非代替性トークン)アプリやDeFi(分散型金融)ユースケースの重要な要件の1つである。

 また、ポリゴンUSDCは、サークルが初めて対応するブリッジされたUSDコインとなる。これにより、企業や開発者が、サークルの決済・財務プラットフォームを利用し、ポリゴンUSDCでの即時決済を受け付けることも可能となる。サークルのCEO(最高経営責任者)兼創設者のジェレミー・アレール氏は、今回の動きについて次のようにコメントした。

 「ポリゴンは、企業や開発者が、決済時間の短縮とコスト削減を実現した、確立された流動的なエコシステムを構築することができる、魅力的なエントリーポイントである。サークルアカウントとサークルAPIでポリゴンUSDCをサポートすることは、より多くの主要ブロックチェーン間でUSDコインを相互運用可能にするための新たなステップであり、インターネット上でドルデジタル通貨の採用を促進するのに役立つ」

●USDコインの成長

 サークルのステーブルコインUSDコインは、18年に市場に登場し、現在では538億ドルの時価総額を持つトップ2のステーブルコインとなっている。現在、USDコインはマルチチェーンのステーブルコインとしての役割も果たしている。USDコインは、イーサリアムやステラ(XLM)、アルゴランド(ALGO)、ソラナ(SOL)、トロン(TRX)、アバランチ(AVAX)、フロウ(FLOW)、ヘデラ(HBAR)などの人気ブロックチェーンネットワークでも利用可能。ポリゴン共同創設者のサンディープ・ネイルワル氏は、次のように述べた。

 「この領域で最も成長しているドルデジタル通貨の1つが、ポリゴンで利用できるようになることに興奮している。ポリゴンUSDCにより、われわれのエコシステムにいる企業や取引所が、DeFiコミュニティをさらに拡大し、増加するユーザーにシームレスでコスト効率の高い体験を提供することが可能となるだろう」

 22年を通じて、テザー(USDT)が減速する一方、USDコインは市場での存在感を強め続けている。22年初来で、サークルは約120億ドルのUSDコインを新たに発行している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/circle-usdc-polygon-blockchain/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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