韓国の裁判所、詐欺師にウォレットを提供した暗号資産交換所は被害者の損失の「責任を負わない」と判断

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 国内暗号資産(仮想通貨)交換所は同プラットフォームで被害者のコインを送金したビッシング詐欺組織の行動の責任は負わない、と韓国の判事は判決を下した。

 Newsisによれば、法的理由により、「B」と名付けられた個人は詐欺組織の被害者であると主張した。訴訟はソウル中央地方裁判所の民事調停部で行われた。

 Bと少なくとも10人の共同原告はビッシング詐欺の被害に遭ったとBの弁護士は説明し、詐欺師は標的に組織のウォレットにコインを送金するよう説得した。同ウォレットは(無名の)交換所で提供されていた。

 その後、資金は同交換所のプラットフォームから移動された。

 組織のメンバーは検察官、金融機関の従業員、貯蓄銀行員、クレジットカード会社の代表など様々な振りをした。

 詐欺が露呈したとき、組織のウォレットは停止され、ビッシングと関連があるアカウントとして警告が与えられ、同ウォレットのすべての入出金は停止された。
 
 しかし、Bと他の被害者は同交換所は被害を補償すべきだと論じた。交換所はウォレットの「管理・監督」を怠ったと主張した。同交換所は組織にシステムの悪用を許可した、と被害者の弁護士は申し立てた。

 同交換所は告訴に異議を唱え、ウォレットに保管されていた資金はすべて出金されたと主張し、つまり、返却するものは何もないことを意味する。また、必須のプロトコルに従っていたため、被害の責任は負わないと主張した。

 交換所は被害者が要求するものを支払う「義務はない」と法定は判決を下した。また、本件において、同交換所が「重大な過失」を犯したとは「考え難い」と述べた。

 次のような裁判長の話が伝えられた。

 「ビッシング詐欺師は(同交換所の)ビジネスモデルを悪用した。(同交換所が)ビッシング詐欺に参加、またはほう助するためにビジネスモデルを採用したとは考えられない」

 韓国の法の下、当事者は判決の2週間以内に高等裁判所に民事裁判を上訴できる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-exchange-that-hosted-scammers-wallet-not-liable-for-victims-losses-court-rules.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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