G20諮問機関、10月の報告書に先立ち暗号資産及びステーブルコイン分野に「強固な」規制必要と発言

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 世界トップレベルの金融政策立案機関が、暗号資産(仮想通貨)分野の「最近の混乱を背景に」、ステーブルコインの監視を強化するよう22年に政府に伝えると発言した。

 G20に経済政策に関する助言を行うFSB(金融安定理事会)は報道発表の中で、暗号資産が「強固な規制と監視の対象」となるよう「働きかけている」と述べた。

 FSBは、G20財務相・中央銀行総裁に対し10月に「ステーブルコインやその他の暗号資産に対する規制・監視方法」を報告する予定だとした。

 同機関は、ステーブルコインの取り締まりはG20加盟国にとって優先事項になると指摘し、次のように記した。

 「決済手段として広く使用されるか、金融システム内で重要な役割を果たすならば、ステーブルコインは関連当局による強固な規制と監視によって補足されるべきだ」

 G20財務相らは、インドネシアのジャカルタで22年2月以来初めての会合を開く予定だ。この会合は10月30ー31日に行われ、その後すぐバリで首脳会議が開かれる。

 同機関は、政府に策定を求める規制の詳しい性質については示唆しなかったが、「『グローバルなステーブルコイン』の規制、監視、監督の整備についての高レベル勧告」の「レビュー」に関する「広聴報告書」を提出するつもりだと説明した。この報告書には、「既存の枠組みを拡張してギャップを埋め、この高レベル勧告を実施する方法」についての詳細が含まれる予定だ。

 FSBが「グローバルなステーブルコイン」という用語が何を意味しているかは現段階では明らかでない。この用語は以前、メタやテレグラムなどの企業のかつての計画を記述するために使われていた。これらの企業はその後、ステーブルコインへの野心を放棄している。

 暗号資産分野では、テザー(USDT)のように広く使われている法定通貨ペッグのステーブルコインを含め、全てのコインが本質的に「グローバル」である。

 しかしFSBは、政府に全ての規制基盤を確実にカバーさせることに熱心なようであり、次のように説明している。

 「複数の国・地域で決済手段や価値の保存手段として広く使われ、金融システムの主流となっているステーブルコインは、十分な規制がないことで金融安定性に重大なリスクをもたらす可能性がある」

 同機関はさらに、「そうしたステーブルコイン」は「価値の安定性を保全し関連する国際基準を満たす準備金を常に維持」し、「規制と透明性について高い水準を保つ必要がある」と警告した。

 暗号資産規制に関するより広範なトピックについて、FSBは「幅広い暗号資産に関する共通理解の構築に取り組む中、国内金融当局と国際基準策定団体との国境を越えた分野横断的な協力を促進」し続けると約束した。

 FSBは、「リスクベースで技術中立で、『同じ活動、同じリスク、同じ規制』の原則に基づく」規制・監視政策の策定の重要性を強調した。

 同機関は、この方面での取り組みには、「既存の該当する基準」の有効性評価や「規制間の潜在的なギャップの特定」が含まれると主張した。

 同機関はまた、FATF(金融活動作業部会)のトラベルルールなど、「既存の国際標準を完全に適時実施する」ことを「支援する」重要性を加盟国に喚起させた。G20諸国の多くはまだ、暗号資産取引所に取引の監視と情報共有を義務付けるトラベルルールを国内法に組み入れていない。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/robust-regulations-needed-in-crypto-stablecoin-sector-says-g20-advisory-body-ahead-of-its-report-in-october.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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