韓国、商業銀行とのCBDC実験の準備整うも、導入は「まだまだ先」

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 韓国の中央銀行であるBOK(韓国銀行)は、試作版デジタルウォンの「実証」実験を開始する準備が整ったとことを明らかにした。しかし、トークンを実際に発行する意向があるかについては、明言を避けている。

 亜州経済によると、国内10行の商業銀行が、すでにBOKのCBDC(中央銀行デジタル通貨)実証実験の次の段階に参加する意向を表明している。BOKは21年、インターネット大手カカオの子会社を含む民間企業と非公開で実験を行っている。

 しかし、BOKは今回、「22年後半」には「国内の大手銀行」にもCBDCテストに参加してもらいたいとの考えを示した。

 複数の段階に分けた実証実験の次の段階では、BOKは実際の「金融サービス環境」における送金と決済に焦点を当てると説明している。そのため、BOKは国内のほとんどの銀行に協力を求める書簡を送っている。新韓銀行とNH農協銀行など、すでに10行がBOKとの協力に意欲を示しているという。

 BOKは6月末、デジタルウォンの進捗状況について各銀行に概要を説明している。

 BOKは試験版のデジタルウォンがさまざまな銀行のITプラットフォームとの互換性があるかどうかを確認し、相互運用性に関連する課題を調査したいと考えている。

 テストの最終段階が行われた後は、海外の「中央銀行および国際金融機関」と共有する包括的な報告書が作成される予定だ。

 しかし、BOKは依然として、デジタルトークンの発行に対して「慎重な態度」を取るべきだとの見解を示している。デジタルウォンが有効であると証明されたとしても、「実際に導入するには相当な時間がかかると予想される」と同メディアは伝えた。

 デジタル通貨の発行には、事前に「社会的合意」が必要であり、さらにBOKはトークンの「サイバー攻撃に対する技術的安定性」を確保するための時間も欲しいと話しているという。セキュリティ関連の課題は、「短期間で解決できる問題ではない」と同メディアは指摘している。

 BOKの広報担当者は、次のように述べたという。

 「CBDCに関する研究が完了しても、実際にローンチするには長い時間がかかるだろう」

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/south-korea-ready-test-its-cbdc-with-commercial-banks-but-says-launch-a-long-way-off.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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