韓国規制当局、キムチプレミアムトレーダーの摘発に乗り出す

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 韓国の金融規制当局は、キムチプレミアムのトレーダーの摘発に乗り出し、疑いのある違反者を裁くと宣言している。

 過去のレポートにもある通り、キムチプレミアムとは、暗号資産(仮想通貨)市場で起こる現象で、ビットコイン(BTC)やアルトコインが国内取引所で国際取引プラットフォームよりも著しく高い価格で取引されること。これは通常、韓国個人投資家の間で需要が急増することが原因だ。

 一部の日和見主義的な投資家は、海外のOTC(店頭取引)トレーダーからビットコインを購入した後、アップビットなどの韓国プラットフォームで通貨を「ダンピング」して利益を得るなどして、キムチプレミアムを利用しようとしている。

 そのためには、トレーダーは海外で通貨を購入する必要があり、主に中国や日本のOTC業者を探し求めてきた。銀行は、海外送金に上限を設けることで、このプロセスを阻止するよう指示されている。

 しかし、一部のトレーダーはその網をかいくぐっているようだ。世界日報によると、規制当局FSS(金融監督院)が、キムチプレミアムトレーダーが実行したとされる2件の取引を調査している。

 1つは、9億8700万ドル相当という巨額の取引で、国内銀行である新韓銀行を経由して実行された。2つ目は、約60万8000ドル相当で、ウリィ銀行で行われた。

 両銀行は、この取引に不審な点があると判断し、FSSに報告。これら取引が行われた時期については正確な情報は分かっていないが、2-3年前の、ビットコインが韓国で世界平均よりも30%ほど高くなったキムチプレミアムのピーク時に行われた可能性があるとみられている。

 FSSは、トレーダーが利益を海外に送金することで、自らの行為を隠蔽しようとした可能性があると考えている。規制当局の目をくらませるため、中国と日本の口座に法定通貨を送金したようだ。

 また、トレーダーは、複数の会社を仲介することで、自分たちの行為を隠蔽しようとしたようだ。トレーダーは銀行に対し、「金の延べ棒などの輸入品の代金を支払っている」と話したという。

 FSSは、調査の一環として数回の「立入調査」を行い、その後両方の事案を検察庁に引き継いでいる。

 検察は、暗号資産取引所を直接取り締まる規制当局であるFIU(金融情報分析院)から22年に持ち込まれた事案も調査している。これらの事案は当初、韓国南部の都市、大邱(テグ)に拠点を置く捜査官が調査していた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/south-korean-regulators-close-net-opportunistic-kimchi-premium-traders.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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