ハードウェアウォレットの売上急増、暗号資産の安全性への懸念で

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 最近の市場危機を受け、投資家はハードウェアウォレットを使用することの安全性を再認識したようだ。

 低調な市場環境が暗号資産(仮想通貨)業界にも波及する中で、ハードウェアウォレットという思いがけないヒーローが現れた。

 暗号資産の冬、一部の大手企業はコスト削減と極端な市場環境の需要に応えるため、多くの社員を解雇した。送金・引き出しの停止を発表した企業もあれば、破産を申請した企業、中には完全に倒産した企業もある。暗号資産の冬の影響は、業界のほぼすべての利害関係者が感じたと言ってもよいだろう。

 さらに、最近の相次ぐ攻撃により、ソラナ(SOL)やノマドなどが数百万ドルを失い、混乱に陥っている。

 しかし、これらすべてにおいて、最近の市場危機はハードウェアを使用することの安全性を投資家に多少なりとも思い出させるものでもあった。少なくとも、新たに明らかにされた証拠がそれを示している。

●ハードウェアウォレットの役目

 ホドルノートやセルシウスといった主要暗号資産企業の流動性危機により、企業が何らかの再建計画を打ち出すまで、投資家はデジタル資産をこれらの企業で保有するという現実に対処しなければならない。しかし、さらに心配なのは、その復旧がいつになるかの見通しが立っていないということだ。そのため、凍結、破産、攻撃の波の中で、ハードウォレットの売上が急増しているのは当然ともいえる。

 ハードウェアウォレットもフィッシング攻撃の標的になる可能性はあるが、オンライン攻撃を受けることはない。そのため、暗号資産を長期的に保管し、保護するためには、間違いなくハードウォレットはより良い選択肢となる。

●トップ企業が販売数の急増を確認

 ハードウェアウォレットといえば、レジャーとトレザーがこの分野における巨大企業である。両社によると、販売数は最近急増しているという。

 例えば、6月に開催された「レジャーOp3nカンファレンス」で、レジャーは500万台もの販売台数を記録したと発表。しかし、同社は売上の増加について、最近の事象が原因であると速やかに指摘し、次のように述べた。

 「最近の貸付企業の問題、ブリッジのハッキング、ソラナウォレットの不正アクセスなどが、需要と売上を増加させただけだ」

 同じく大手ハードウェアウォレットメーカーのトレザーも、販売数の増加を記録している。同社によると、「ここ数カ月でセルフカストディ・ソリューションへの関心が高まっている」という。

 投資家が資産損失を軽減する方法を模索し続けており、セキュリティ意識を高めているのは明らかである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/hardware-wallets-sales-surge/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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