ビットコイン、ジャクソンホール会議後に2万ドル割れ
ジャクソンホール会議を受け、暗号資産(仮想通貨)市場では大規模な手仕舞いが発生した。ビットコイン(BTC)やアルトコインは週末に大きく下げている。
26日に開催されたジャクソンホール会議で、ジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長がインフレ対策は主な目的であると発言した後、ビットコインなどの暗号資産市場は週末にかけて幅広く強い売り圧力にさらされた。
パウエル議長はさらに、積極的な量的引き締めを行うと示唆。記事執筆時、ジャクソンホール会議関連のニュースの影響を受け、ビットコインは重要なサポートラインである1BTC=2万ドルを割り、1万9843ドルで取引されている。
グーグルトレンドのデータによると、22年6月中旬以降、ビットコインの検索数は大幅に低下している。実際、ビットコインの検索数は12カ月ぶりの低水準にまで低下している。22年6月中旬、ビットコインの検索数は1年ぶりの高水準を記録。しかしそれ以降、70%以上低下している。
過去には、ビットコインの検索数の著しい変化がその価格にも反映されたことがあった。17年12月がその一例で、ビットコインの検索数と価格がともにピークを迎えた。
●グローバルマクロがビットコインに及ぼす影響
FRBがインフレを抑制するために利上げの道を歩む中、ビットコインや暗号資産などのリスクオン資産は圧力を受けてきた。ビットコインとともに、暗号資産市場全体も売り圧力にさらされている。
29日、「MVIS CryptoCompare Digital Assets 100 Index」指標は2.5%も下落。この動きについて、コンサルティング会社ベン・リンク・パートナーズのCEO(最高経営責任者)であるシシ・ルー氏は、次のようにコメントしている。
「資金がリスク資産から流出している。暗号資産は米株式市場の急激な調整に続いた。市場はパウエル議長の発言を好ましく受け入れておらず、ビットコインはハイベータ資産として復活している」
ビットコインが2万ドルを割ったということは、弱気筋が強気筋から主導権を奪うという一層の低迷を示唆している。Nexoの共同創設者兼マネージングディレクターのアントニー・トレンチェフ氏は、次のように語った。
「ビットコインが2万ドルを維持できなければ、1万8900ドルが現れ、その後6月の最安値である1万7600ドルに達する。それを割り込むと、状況はよくない」
多くの暗号資産市場ストラテジストは、ビットコインがより低い支持帯まで下げる可能性があるとみている。ビットコインが6月の最安値である1万7500ドルに達するかどうかは、興味深いところだ。ギャラクシー・トレーディングはツイッターで、重要なサポートラインを割り込めば、ビットコインは1万4000ドルまで下落する可能性があると警告している。
●イーサリアムが大幅下落
先週末、イーサリアムは12%-15%急落し、現在は1ETH=1450ドル水準以下で取引されている。これは、数週間前の2000ドルに近い高値から25%近く下落している。イーサリアムは現在、アップグレード「Merge」を前に不安定な値動きをみせている。26日、ビットフィネックスのアナリストは次のように指摘した。
「いわゆるリスク資産全般で弱気心理が続いているようで、Mergeを前にイーサリアムが下落していることも注目される。デジタルトークン分野の特徴となっているボラティリティは収まる気配がない」
(イメージ写真提供:123RF)
https://www.coinspeaker.com/bitcoin-price-under-20k-jackson-hole/
This story originally appeared on Coinspeaker.
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