香港が暗号資産ハブ世界ランキングで下位に転落、上位返り咲きなるか?

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 香港の暗号資産(仮想通貨)に関する規制のあいまいさを懸念する暗号資産投資家が増える中、多くの主要暗号資産ビジネスやイベントが、シンガポールなど業界にとってより友好的とされる国・地域に活動の拠点を移すことを決断しているという。地元の観測筋が指摘している。

 香港の国会議員は、マネーロンダリング対策規定を改正することで、暗号資産取引所にライセンス取得を義務付ける計画を進めている。この法改正の下では、企業は少なくとも800万香港ドル(約100万ドル)のポートフォリオを持つプロの投資家にのみ、そのようなサービスを提供できる。改正案が可決されれば、多くの暗号資産投資家が香港での事業展開を諦めてしまう可能性がある。

 香港の法律事務所Tanner De Wittのパートナーであるパドレイ・ウォルシュ氏は、地元紙ザ・サウスチャイナ・モーニングポストの取材で、「香港が暗号資産や暗号資産関連ビジネスで主導的な地位を築いていた時期があった。もう最近はそうではなく、規制が主な原因となっていると思う」と語った。

 7月、香港立法会の関連委員会で改正案が審議された。

 今後数年間で香港の暗号資産関連ビジネスの誘致能力に影響を与え得るネガティブな傾向も見られており、パンデミック前に香港で開催されていた大規模な業界会議「Token2049」が来週、同イベント史上初めてシンガポールで開催される予定だ。

 香港に拠点を置く暗号資産運用企業アスペン・デジタルの創設者兼CEO(最高経営責任者)ヤン・フー氏は、「香港には多くの人がいたが、なんらかの理由で別の場所に移動してしまった。明らかに移り変わる世界であり、暗号資産は非常に流動的だが、その理由の一部は明確さの欠如と物事のスピードの欠如である」と述べている。

 一方、香港の事実上の中央銀行であるHKMA(香港金融管理局)は、香港版のCBDC「デジタル香港ドル」の試験運用開始を目指している。試験運用は22年第4四半期に開始される見込みだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hong-kong-slips-down-the-crypto-hub-world-rankings-can-it-get-back-to-winning-ways.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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