インド中央銀行、CBDC「デジタルルピー」の導入計画を発表

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 RBI(インド準備銀行)は、インドのCBDC(中央銀行デジタル通貨)の認知度を高めるため、デジタルルピーの試験運用をまもなく開始する計画だ。

 RBIは7日に声明を発表し、デジタルルピーが試験的に特定のユースケースで利用できるようになると説明。その中で、試験運用によってデジタルルピーの機能の認知度を高めることができるとの期待を示した。

 「ここでは、インドでCBDCを発行する目的、選択肢、利点、リスクについて説明している。また、RBIのCBDC導入に向けたアプローチを説明することも目的としている」とRBIは説明している。

 RBIはデジタルルピーのコンセプトノートも発表しており、そこでは技術やデザイン、潜在的なユースケース、発行メカニズムなど、CBDCの重要な特徴について議論している。また、CBBDの導入が、銀行システムや金融政策、金融安定性、プライバシーの問題などにどのような影響を与えるかを探っている。

 「このような試験運用の範囲と規模が拡大するにつれ、RBIは特定の機能とデジタルルピーの利点について、随時、情報発信を続けていく」とした。

 同国のニルマラ・シタラマン財務相は22年初めの22年-23年予算演説で、デジタルルピーの導入を発表していた。この発表は、インド政府がCBDCの発行を決意していることを改めて明確に表すものであった。

 インド議会で演説したシタラマン財務相はデジタルルピーについて、「より効率的で安価な通貨管理システムを可能にする。そのため、RBIが発行するブロックチェーンなどの技術を使ったデジタルルピーの導入が提案されている」と発言していた。

●暗号資産に対するRBIの厳しいスタンス

 CBDCを推進しているにもかかわらず、RBIは新興の資産クラスには基礎的な価値がないと主張するなど、デジタル資産に対して厳しいスタンスを取ってきた。また、ボラティリティや詐欺のリスクなどを挙げながら、暗号資産(仮想通貨)について常に投資家や政府に警告を発してきた。

 RBIは7月、この資産クラスが通貨の安定を「不安定化」させると指摘し、インド政府に国内での暗号資産を禁止するよう要請。「RBIは暗号資産を禁止するべきだという見解を持っている」とシタラマン財務相は同月18日の国会で語った。

 シタラマン財務相は当時、RBIは暗号資産を通貨としてみなしていないと述べた上で、すべての近代通貨は政府と中央銀行によって発行される必要があると論じた。同財務相は、暗号資産の価値は投機とハイリターンへの期待にだけに基づいており、それゆえに不安定化効果をもたらすと主張した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/indias-central-bank-plans-launch-digital-rupee-cbdc.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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