世界最大カストディアンのBNYメロン、暗号資産カストディサービス開始

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 銀行大手のBNYメロンは、米国でビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)に対応したデジタル資産カストディプラットフォームの提供を開始したと発表した。

 BNYメロンは11日、次のように述べた。

 「一部の顧客は現在、ビットコインとイーサリアムを保有し、移動することができる。この動きは、伝統的資産とデジタル資産両方のサービスを提供する、信頼できるプロバイダーを求める顧客需要に対応するというBNYメロンの取り組みを強化するものである」

 発表によると、BNYメロンは、大手フィンテック企業のファイヤーブロックスとチェイナリシスと協力しており、その技術を「デジタル資産分野全体で顧客の現在および未来のセキュリティとコンプライアンスのニーズを満たすため」に利用したということだ。

 BNYメロンのCEO(最高経営責任者)兼社長ロビン・ヴィンス氏は、同社の目標は金融業界の前進に貢献することであると主張し、次のように続けた。

 「世界の投資可能資産の20%以上に触れているBNYメロンは、ブロックチェーン技術とデジタル資産を通じて金融市場を再構築する規模を有している」

 BNYメロンの証券サービス・デジタル部門CEOであるローマン・レゲルマン氏は、同社はデジタル資産分野での活動を継続し、フィンテック企業と協力していくと語った。

 続けて、同社カストディサービス部門CEOのキャロライン・バトラー氏は、次のように述べた。

 「世界最大のカストディアンであるBNYメロンは、機関投資家のために安全で確実なデジタル資産カストディプラットフォームを作成するのにふさわしいプロバイダーである」

 BNYメロンは、同社が実施した最新の調査にも言及し、伝統的資産とデジタル資産の両方を保管できる「回復力と拡張性のある金融インフラ」に対して、機関投資家から大きな需要があると指摘。調査当時、機関投資家の91%が、トークン化された商品への投資に関心があると答えており、41%がポートフォリオに暗号資産(仮想通貨)を保有している、15%が今後2-5年以内にポートフォリオに暗号資産を追加する予定であると回答していた。

 BNYメロンは、デジタル資産技術のソリューション開発を行うため、21年にデジタル資産部門を設立。デジタル資産と伝統的資産カストディの懸け橋となるマルチアセットプラットフォームを立ち上げる計画を発表した。暗号資産に関して言えば、21年は同社にとって重要な年となった。

 21年2月、BNYメロンが顧客の資産運用会社に代わり、ビットコインなどの暗号資産の保有・移動・発行を行うと報じられた。

 同年3月には、BNYメロンは他の投資家に加わり、デジタル資産保管・移行・発行プラットフォームのファイヤーブロックスに戦略的投資を行った。

 同年6月、同社がダブリンに新たな部門を設立し、「デジタル・イノベーション・ハブ」の一環として、デジタル資産を顧客に提供すると報じられた。同社は暗号資産、NFT(非代替性トークン)、CBDC(中央銀行デジタル通貨)など、あらゆる種類の資産のカストディアンとして機能することになる。

 そして7月、「デジタル資産のライフサイクル全体をサポートするプラットフォーム」を開発するため、同じく米国の金融大手ステート・ストリートに加わった。

 プレスリリースによると、BNYメロンは35カ国で資産管理及び投資サービスを提供している。22年6月30日時点、同社のカストディ・管理資産は43兆ドル、運用資産は1兆9000億ドルであった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/worlds-largest-custodian-bank-bny-mellon-launches-crypto-custody-service.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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