マスターカード、暗号資産を日々の決済手段にすることを期待

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 決済大手のマスターカードは、暗号資産(仮想通貨)が金融インフラを変革する可能性があると考えており、「暗号資産を日々の決済手段にする」ことに貢献できる、5つの重要な領域をまとめている。

 しかし、これを達成するためには、トップレベルの技術、銀行、フィンテク、暗号資産を結びつける必要があると、マスターカードのデジタル資産・ブロックチェーン商品&デジタルパートナーシップ部門の副責任者であるラジ・ダモダラン氏が12日のブログ投稿の中で述べた。

 ダモダラン氏は、「いつか近いうちに」暗号資産を非接触型カード決済のようにシームレスに使えるようになるだろうが、少なくとも5つの領域の発展が必要だと指摘。

 まず、既存の金融サービスと暗号資産市場の懸け橋となる暗号資産カードが必要だ。ダモダラン氏は、同社が十数の暗号資産カードプログラムを発表したことに言及。最も注目すべきは、ジェミニとの提携により、米国ユーザーを対象に暗号資産で報酬を支払うクレジットカードを発行したことだ。

 マスターカードの競合であるビザも、22年に入ってからいくつかの暗号資産連動型クレジットカードを発表している。つい先週には、ビザはFTXと提携し、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アジアを中心とした40カ国で暗号資産デビットカードを提供すると発表した。

 次に、暗号資産企業のためのさまざまなサービスプロバイダーが存在すべきだと指摘。マスターカードは、コンサルティングサービスを暗号資産にも拡大し、「カード発行企業が規制に準拠し、暗号資産取引のリスク特性を評価できるよう」支援しているというこことだ。

 3つ目の重要な領域は、ユーザーが支払いを行うため、暗号資産の法定通貨への変換を容易にすることであるという。企業は、パクソスやサークルなど、暗号資産に特化したトップクラスの企業と提携することで、これを実現することができる。

 ダモダラン氏は、4つ目の重要な分野は一部の暗号資産を同社のネットワークに導入することであるとし、「人々のために選択肢を拡大するために重要な方法は、マスターカード承認のデジタル資産を当社のネットワークに導入することである。これは21年に発表した計画で、前進し続けている」と述べた。

 最後に、ダモダラン氏は、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためのNFT(非代替性トークン)とメタバースの重要性について言及。マスターカードは、NFTとメタバースをサポートするため、パートナーシップに取り組んでいるという。

 マスターカードは1月、NFTの購入を「ECサイトでTシャツやコーヒーカプセルを購入する」のと同じぐらいシンプルにするため、コインベースと提携を締結。そして現在、同社は同様の機能を8つのNFTマーケットプレイスに導入するために取り組んでいると、ダモダラン氏は述べた。

 「人々に暗号資産エコシステムへのアクセスを提供し、暗号資産エコシステムが革新と成長を続けることができるよう、これらの重要な領域に優先的に取り込むことに興奮している」と同氏は締めくくった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/mastercard-looking-make-cryptocurrencies-everyday-way-pay.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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