バイナンス、ビットコインマイニング向けに5億ドル規模ファンド

Binance142400259_s.jpg

 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの暗号資産マイニングサービス部門であるバイナンス・プールは、暗号資産の冬を乗り切るために、5億ドル規模の融資でビットコイン(BTC)マイナーを支援しようとしている。

 現在続いている弱気相場は、ほぼすべての業界参加者に深刻な影響を及ぼしている。燃料や電気料金の高騰、暗号資産市場の低迷の中、特にマイナーは大きな打撃を受けており、収益性が無視できなくなる中で、その多くが機器の停止に追い込まれている。

 マイナーを支援し、さらなる被害から暗号資産市場を救うため、世界最大級の暗号資産マイニングプールであるバイナンス・プールは、5億ドル規模の融資を提供し、ビットコインマイナーを支援すると決定したと、14日のブログ投稿で発表した。

 ブログ投稿によると、「バイナンス・プールは、健全なデジタル資産エコシステムの維持を支援する責任がある。現在の市況を考慮し、バイナンス・プールは、暗号資産マイナーとデジタルインフラストラクチャープロバイダーを支援するため、5億ドル規模の融資プロジェクトを立ち上げる」という。

 「世界中の公的・私的のブルーチップ(優良)ビットコインマイニングおよびデジタル資産インフラストラクチャー企業」が、このプロジェクトを通じて融資を確保し、そのサービスに資金を提供することができるということだ。

 融資の条件として、「18カ月から24カ月」の融資で、金利は5%から10%、「物理資産やデジタル資産のいずれかの担保を提供すること」などが挙げられている。

 バイナンス以外にも、業界の大手企業は苦境にある暗号資産マイナーを支援する取り組みを行っている。暗号資産マイニング機器メーカーであるビットメインの創設者、ジハン・ウー氏は、マイニング企業から不良資産を買い取るため、2億5000万ドルのファンドを設立する計画だ。

 ビットディアーのCEO(最高経営責任者)であるマット・コング氏は、「どのサイクルにもチャンスがある。市場のタイミングを読み、底値で参入し、高値で出ることができるなら、利益を上げることができる。この仕組みは特にマイナーにうまく作用する」

●ビットコインのハッシュレート、過去最高を更新

 11日、ビットコインネットワークの総ハッシュレートが新たに史上最高値を更新。これは、マイナーがビットコイン価格についてより楽観的であり、ビットコイン価格の低迷にもかかわらずマイニング活動が行われているということを示している。

 ビットコインのハッシュレートとは、ビットコインマイニングとネットワークの安全性確保に充てられるコンピューターの計算能力を示す指標である。ハッシュレートの上昇は、稼働するマイニング機器が増えていることを意味し、今後のビットコイン価格についてマイナーの間で楽観的な見方が強まっていることを示すシグナルとして考えられている。

 ブロックチェーン・ドットコムのデータによると、ビットコインの総ハッシュ―レートは先週、241.88Ehash/sに達し、22年1月の最低値168.2Ehash/sから大きく上昇。ビットコインネットワークのハッシュレートの短期的な変動を平準化するためによく使われる方法である、7日移動平均ベースでデータを見たとき、史上最高値に達したということだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-announces-500-million-funding-for-bitcoin-mining.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ