セルシウス元幹部、JPモルガンの暗号資産責任者に就任

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 破産した暗号資産(仮想通貨)融資企業セルシウス(CEL)の元幹部アーロン・アイオビン氏が新たな職を見つけたようだ。デジタル資産規制政策部門のエクゼクティブディレクターとして、投資銀行ジェイピー・モルガン・チェース・アンド・カンパニーに入社した。

 アイオビン氏は以前、セルシウスで政策・規制部門の責任者を務めていたが、8カ月の任期を経て9月に同社を退社。ロイター通信によると、JPモルガンの広報担当者は同氏の雇用を確認したが、詳細については明らかにしなかった。

 最近、暗号資産は「分散型ねずみ講詐」であると米国議会で発言した、JPモルガンの会長兼CEO(最高経営責任者)であるジェームズ・ダイモン氏とアイオビン氏がどのように協力していくのかはまだわからない。ダイモン氏はこの発言で、暗号資産を批判するためには苦労も惜しまない暗号資産懐疑論者であるという評判を裏付ける形となった。また、ブロックチェーン、DeFi(分散型金融)、「何かをするトークン」、および規制されたステーブルコインの付加価値を認めるとも述べている。議会では特に、「ビットコイン(BTC)など、通貨と呼ばれる暗号資産トークンについて私は非常に懐疑的だ」と語った。

 一方、破産手続きの一環として、セルシウスはこれまで複数の法律事務所に300万ドル以上の弁護士費用を支払っている。その内訳は、7月13日から同月31日までの2週に行われた作業に対して法律事務所カークランド・アンド・エリスが請求した約260万ドルと、法律事務所アキン・ガンプが請求した75万ドルであると、最近裁判所に提出された2つの書類には記されている。
 
 セルシウスは、米国破産法第11条に基づく破産保護手続きを進めている。

 同社は6月、大荒れの市場環境に関連する大量の資金流出を受け、顧客の資金引き出しを停止。その1カ月後、破産法の適用を申請した。

 セルシウスの法的苦悩を示すもう1つの例として、10月に訴訟の一環として提出された裁判資料が公開され、数千人の顧客データが流出したことが明らかになった。この資料では、セルシウス共同創設者であるアレックス・マシンスキー氏とダニエル・レオン氏、ニューク・ゴールドスタイン氏の金融取引だけでなく、同社に資金を投資していた人々の氏名、ウォレットID、暗号資産取引データなど、1万4500ページを超える情報に誰でもアクセスできるようになっている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/former-celsius-exec-hired-by-jpmorgan-as-head-of-crypto.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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