韓国警察、グループチャットを拠点とする暗号資産詐欺師を逮捕

2022/11/02 12:22 cryptonews

　ＳＮＳアプリのグループチャット機能を利用した４７万２０００ドルの暗号資産（仮想通貨）詐欺集団の首謀者を逮捕したと韓国の警察が明らかにした。

　仁川広域警察は詐欺関連容疑で２６歳の男性を含む２０代の男性３人を逮捕したとＭＢＮ　Ｍｏｎｅｙは報じた。また、本件との関連で少なくとも他に１０人が尋問されている。

　警察の発表によれば、集団はＳＮＳプラットフォームでグループチャットルームを立ち上げた。同グループを「投資解釈ルーム」と呼び、暗号資産に興味を持つ数多くのＳＮＳユーザーに参加するよう呼び寄せたと言われている。

　首謀者は「偽の投資家」をグループに参加させることで、チャットのメンバーを「騙そう」と試みたようだ。この偽の投資家は「専門投資顧問や暗号資産投資で巨額の利益を得た人のふりをした」。

　少なくとも１０人が策略にはまったようだ。最初は少額を投資し、ハイリターンを生み、首謀者が配当を支払った。しかし、その後、巨額の現金を投資するよう説得され、高額の利益になることを期待した。

　しかし、この時点で金が底を突いたようだ。そして、投資家は掛け金を出金できないことが判明した。

●グループチャット：暗号資産詐欺師の新しいツール？

　２６歳の容疑者が運営の中心人物であったと思われているが、他の多くの人が円滑な運営の手助けをするために、組織的に罪を犯したとみられる。

　一方、被害者は暗号資産に関心のある「大学生」から「投資初心者」や「主婦」にまでに及ぶ。

　警察の広報担当者は暗号資産投資に注意するよう国民に呼びかけ、次のように説明した。

　「ハイリターンを生みだすと約束する投資は詐欺である可能性が高い」

　９月、約１７０万ドル相当のビットコイン（ＢＴＣ）、イーサリアム（ＥＴＨ）、法定通貨を被害者からだまし取った暗号資産詐欺師は５年の実刑判決を言い渡された。そして、日本では１０月、３０代の男性２名が偽の暗号資産交換所を運営するチャットアプリ拠点の詐欺師に騙されている。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）