サンタンデール銀行、暗号資産取引所への送金額に制限―なぜ?

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 銀行大手バンコ・サンタンデールの英国支店であるサンタンデールUKは、顧客の暗号資産(仮想通貨)取引に制限を設け、暗号資産取引所との1回の取引額に1000ポンド、1カ月の合計取引額に3000ポンドの上限を設けた。

 同行は3日の顧客向け通知で、受け手が暗号資産取引所であることが確認された場合、顧客が送金できる金額を制限すると発表。その決断の理由として、暗号資産詐欺の増加を挙げた。

 サンタンデールは発表で、「当社の顧客を守るためにできることはすべて行いたいと考えており、暗号資産取引所への送金額に上限を設けることは、顧客の資金を安全に保つための最善の方法だと感じている」とコメント。

 11月15日から適用されるこの措置により、1回の取引額に1000ポンド、1カ月の合計取引額に3000ポンドの制限が設けられることになる。

 「今後、暗号資産取引所への送金を制限または防止するため、さらなる変更を行う予定だが、変更を行う前に必ず通知を行う」と、サンタンデールはさらに厳しい制限が行われる可能性を示唆した。

 一方、暗号資産取引所からの入金については制限はなく、「顧客は暗号資産取引所からの支払いを受けることはできる」とした。

●暗号資産ツイッターコミュニティ、サンタンデールUKを批判

 一方、暗号資産のツイッターコミュニティは、顧客の資金に制限を加えるサンタンデールを厳しく批判している。ツイッターユーザーのAlesxiusは、「彼らはいつから、自分のお金で何ができて何ができないのかを指示する権限を持っているのか」とコメント。

 ビットコイン愛好家、ポッドキャスター、作家のラヤー・ハイルパーン氏は、サンタンデールが今後、暗号資産取引所への預金を全面的に禁止する可能性があると指摘。「彼らは自分たちを脅かすものだけを禁止していることを忘れてはいけない。これが買いシグナルでないというなら、何がそうであるかわからない」と述べた。

 また、英国居住者で複数の銀行口座を持つツイッターユーザーBrandは、イギリスの銀行は「1年以上前から徐々に暗号資産支払いを阻止あるいは制限している」と指摘。

 21年7月、ロンドンに本社を置く多国籍銀行バークレイズは、大手暗号資産取引所バイナンスへの送金を停止した。その直後、サンタンデールUKも、顧客がバイナンスに送金することを禁止した。

 今回の動きに先立ち、FCA(金融行動監視機構)はバイナンスの英国事業に対し、英国における法定通貨での金融活動の提供を停止するよう指示している。しかし、バイナンスは、ケイマン諸島で運営しているため、英国のBinance.comユーザーには影響しないと主張していた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/santander-bank-limits-cryptocurrency-exchange-transactions-find-out-why.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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