SEC、2億9500万ドル規模のポンジスキームでコインクラブ創設者らを起訴

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 米SEC(証券取引委員会)は、投資家を騙して詐欺的な暗号資産(仮想通貨)取引ボットに資金をつぎ込ませたとして、「トレードコインクラブ」の創設者とプロモーター3人を起訴した。

 SECは4日の発表で、この暗号資産プロジェクトに関与していたドーベル・トレス・ブラガ氏、ジョフ・パラダイス氏、カレオオナラニ・アカナ・テイラー氏、ジョナサン・テトロー氏が、16年から18年にかけて、世界中の投資家10万人以上から8万2000ビットコイン(BTC)(約3億ドル相当)を集めたと主張。

 コインクラブの創設者であるブラガ氏は、「暗号資産ボット」から「1日当たり最低0.35%のリターン」を得ることができると投資家を騙し、これらの資金を自身、パラダイス氏、テイラー氏、テトロー氏に与えるために使用したということだ。

 SEC執行部の暗号資産・サイバー部門長であるデイビット・ハーシュ氏は、「われわれは、ブラガ氏はコインクラブを利用して世界中の投資家から数億ドルを盗み、デジタル資産への関心を利用して利益を得ていたと申し立てている」と話し、次のように続けた。

 「市場を公正かつ安全に保つため、証券詐欺を行う個人を追求できるよう、ブロックチェーン追跡・分析ツールを使い続ける」

 SECはさらに、ブラガ氏が少なくとも5500万ドル相当(8396BTC)のユーザー資金を受け取り、パラダイス氏が140万ドル、テイラー氏が260万ドル、テトロー氏が62万5000ドル程度を得たと主張。

 ビットコイン価格は16年以降に大幅に上昇しており、彼らがコインを保有していれば、さらに巨額の資金を手に入れた可能性がある。例えば、ブラガ氏の8396BTCは、1BTC=約7万ドルの史上最高値を記録した21年11月上旬には、5億8000万ドルの価値があった。

 プロジェクトのウェブサイトはもうアクセスできなくなっている。ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、ブラガ氏は現在ブラジルに、テイラー氏はハワイに住んでいる。

 ビットコインを取引するための会員制グループとして売り出したトレードコインクラブは、16年から18年にかけて運営された「マルチレベルマーケティングプログラム」で、暗号資産取引ボットと称する取引活動から利益を約束するものであったという。

 暗号資産ポンジスキームは日常的に行われているが、SECなどの金融規制当局は最近、詐欺師を罰するための取り組みを強化している。

 報じられている通り、SECは8月上旬、米国を含む世界中の数百万人の投資家から3億ドル以上を集めた、暗号資産ピラミッド・ポンジスキームのForsageに関与したとされる11人を起訴している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sec-charges-coin-club-founders-for-295-million-ponzi-scheme.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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