エルサルバドル大統領、「FTXはBTCの真逆」と

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 エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が、FTXをビットコイン(BTC)の「真逆」と指摘した。また、FTXトップであるサム・バンクマンフリード氏については、チャールズ・ポンジ氏やバーニー・マドフ氏のような悪名高い金融犯罪者と同一視した。

 ブケレ大統領はここ数カ月間、市況と共に自国のビットコイン投資の価値が下落する中、ビットコイン関連のあらゆることについて比較的沈黙を保っていた。

 しかし、多数のいわゆるビットコイン過激主義者と同様に、ブケレ大統領は暗号資産(仮想通貨)とビットコインは全く同じものではないという考えだ。

 ブケレ大統領はツイッターで、ビットコインの物語は「まだ初期段階」とし、「FTXはビットコインの真逆だ」と意見した。

 しかし、ブケレ大統領は、ビットコインの問題に関する批判を多く受けている。インフォバエ紙によると、ICEFI(中米財務研究所)のエコノミストであるリカルド・カスタネダ氏は、ビットコイン関連の問題について「(エルサルバドル)国民の間には強い不信感」があると主張している。

 同紙は10月に公表されたUCA(中米大学)の調査結果を指摘。この調査では、エルサルバドル国民の77%がビットコイン採用は「自分達に全く利益をもたらしていない」と考えていることが明らかになった。

●ブケレ大統領のビットコインに関する実績に疑問符

 カスタネダ氏は、ブケレ大統領とビットコインをあからさまに批判し、21年のビットコイン法を「エルサルバドルにとっての経済的災厄」と呼んだ。カスタネダ氏は、政府当局は国民のビットコイン利用を促すため「あらゆる手を尽くした」が成果は限定的あるいは皆無だったと指摘した。

 カスタネダ氏は、ブケレ大統領が21年9月6日に公的資金を使って国のためにビットコインを買い始めて以来、同コインは「その価値を67%失った」と付け加えた。

 カスタネダ氏は、過去12カ月間でビットコインに使われた総額はエルサルバドル農業省の年間予算にほぼ等しいとした。

 これは「人口の半数が食料不足に苦しんでいる国には」特に重要だ、とカスタネダ氏は述べた。

 エルサルバドルでビットコインの普及が進んでいないという報告は真実かもしれないが、ブケレ大統領はツイッターのフォロワーに対し、ビットコイン関連の問題に耐えるよう繰り返し呼び掛けている。

 ブケレ大統領は、主に米国政府や世界銀行、IMF(国際通貨基金)などの組織との関係が急速に悪化していることで、国際社会で問題になっている人物だ。

 しかしブケレ大統領は、国民からの支持はまだ高いと主張し、国民は自身のエルサルバドル経済計画を応援していると語っている。CIDギャラップの10月のデータでは、ブケレ大統領の支持率は86%である。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/el-salvadors-bukele-says-ftx-the-opposite-of-bitcoin.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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