破産した暗号資産企業のブロックファイが5億8000万ドル求めFTX創業者を提訴
破産した暗号資産(仮想通貨)レンディング会社ブロックファイが、米国の取引所ロビンフッドの株式を差し押さえるため、FTXの創業者サム・バンクマンフリード氏を提訴した。この株式は、FTXの元CEO(最高経営責任者)である同氏が、FTX崩壊のわずか数日前に担保として差し入れたものだという。
FTXは11月11日、ブロックファイは11月28日に破産を宣言した。ブロックファイは、FTXへのエクスポージャーが破綻に繋がったと述べ、FTXの親会社であるアラメダ・リサーチが11月に約6億8000万ドルの担保付き債務を履行しなかったとした。
ブロックファイは破産保護を申請した後すぐに、訴訟も起こした。
米国の破産裁判所に提出された同社の文書では、ブロックファイはエマージェント・フィデリティ・テクノロジーズとED&Fマン・キャピタル・マーケッツを告訴したとされ、次のように記されている。
「ブロックファイは、質権契約の条項の執行と、これらの破産財団の資産である担保の回収を模索している」
ブロックファイは次のように指示する裁判所命令を求めている。
「エマージェント及びEDFMは、裁判所の監督下にある中立なブローカーやエスクローなどの第三者に、そして最終的にはブロックファイに担保を即座に引き渡すこと」
フィナンシャル・タイムズは、自社が確認したという融資文書を引用し、この担保とはバンクマン‐フリード氏のロビンフッド株式であり、FTX創業者である同氏が22年にロビンフッドの7.6%を取得していたと報じた。
ヤフー・ファイナンスのデータによると、ロビンフッドの株式数は8億3568万株で、その7.6%は6351万株となる。これは現在価格の1株9.19ドルで約5億8367万ドルに相当する。
ブロックファイはこの文書の中で、11月9日に特定の「普通株」を担保に、(法的書簡でアラメダと同定されたと報じられている)名称非公開の借り手の支払義務を保証する契約をエマージェントと結んだと主張している。
エマージェントは「担保株式」をブロックファイに引き渡すはずだったが、そうしなかった。その後11月10日に、ブロックファイはエマージェントに対し、猶予期間の終了を通告したという。
ロンドンに拠点を置くブローカーのED&Fマン・キャピタル・マーケッツについては、訴状では「エマージェントのブローカー」とされており、ブロックファイは同社が「担保をブロックファイに渡すことを拒否」したと主張している。
フィナンシャル・タイムズは、訴状とともに提出された法的書簡を引用し、米デラウェア州でのFTX訴訟の中で、ED&Fマンが「破産裁判所からの命令無し」での資産の引き渡しを拒否したと報じた。
報じられた通り、ブロックファイは11月中旬、FTXが崩壊する中で出金を停止し続け、最善の道を見つけ出すために全ての可能性を模索していると語っていた。
一方で、ブロックファイはFTX破綻のわずか数日前に、SEC(米証券取引委員会)への1億ドルの和解金を受けて停止していた暗号資産利回り商品を再開していた。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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