ウクライナの仕立屋、違法な暗号資産マイニングファームの隠れみのだった

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 ウクライナのコーヴェリにある仕立屋が、違法な暗号資産(仮想通貨)マイニング事業の隠れみのになっていたことが分かった。店主らは機器を地元の送電網に接続し、電力を盗んでいたという。

 事件が起きたのは、ウクライナ北西部のヴォルィンシカ州にある都市コーヴェリ。通信社コーヴェリ・メディアによると、21年12月の警察による捜査で、「変圧器への違法な接続」が発見された。この接続により、「暗号資産ファームの運営者」は、「メーターを通さない電力を消費」することができたという。

 同市の裁判所は、店主のアラー・ディエネカ氏に対し、市の電力会社Volenoblenergoに1万1500ドル以上の損害賠償を支払うよう命じた。また、200ドル弱の裁判費用も支払うよう命じられている。

●違法な暗号資産マイナー、どのようにメーターを回避したのか?

 警察によると、店の運営者らは装置の「プレキシガラスのカバーを外し」、複数のワイヤーを切断することによって、Volenoblenergoの変圧器の「電圧回路」に接続することに成功した。

 そして、店の電気設備を送電線に接続し、店のメーターを回避させた。こうして、地元の電力供給網から直接電力を取得できるようにした。

 51人がこの犯罪に加担し、店内に「インターネットが接続されたコンピュータ機器」と、「電気を暗号資産に変換する技術機器」を取り付けたとみられている。

 報道によると、ディエネカ氏は罪を認めており、判決を不服とする権利はあるが、おそらくはそうしないと思われる。

 ウクライナ政府は、暗号資産に好意的な姿勢を示しており、同分野の規制について進歩的な体制を構築しようとしている。

 また、ロシアとの軍事的闘争の資金調達ツールとして暗号資産を利用することも模索している。同国では、暗号資産マイニングは違法ではないが、警察は機器へ電力を供給するために公共の送電網から盗もうとする人々を取り締まろうとしている。

 ウクライナ国立銀行(中央銀行)は11月、デジタル・フリヴニャのコンセプト案を公開した。最終的には、個人向けの非現金決済に利用したいと考えているという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ukrainian-tailors-shop-front-for-illegal-crypto-mining-farm.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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