サム・バンクマンフリード氏の暗号資産ヘッジファンド投資先が明らかに
サム・バンクマンフリード(SBF)氏率いる暗号資産(仮想通貨)取引企業アラメダ・リサーチのベンチャーキャピタル部門が、約500社にまたがり54億ドル以上の非流動的投資を行っていたことが、新たに公開された文書で明らかとなった。
SBF氏が管理していたベンチャー投資は、メタバースゲーム企業から暗号資産マイニング、融資、ウォレット開発、さらには賭け事、AI(人工知能)、出版、オンラインバンキングといった関係のない業界まで、あらゆる事業をカバーしていたようだ。
約500社への投資を行っていたのは10社の持株会社で、すべてがアラメダ・リサーチやFTXの関連会社であり、SBF氏が管理していたという。
この文書は、フィナンシャル・タイムズの6日の記事で初めて公開された。
●スペースX、セコイア・キャピタルなどへ投資
文書に掲載されている企業の中には、ベンチャーキャピタル大手のセコイア・キャピタル、アンソニー・スカラムーチ氏のスカイブリッジ・キャピタル、イーロン・マスク氏の宇宙開発企業スペースX、AIリサーチ企業Anthropicなどがあった。
記事によると、企業一覧が載ったスクリーンショットは、11月上旬のエクセルスプレッドシートから取られたものだという。FTXユーザーからの取り付け騒ぎが起こる中、SBF氏が自身の会社を存続させるために資金を集めていたのと同時期である。
フィナンシャル・タイムズは「事情に詳しい関係者」の情報を基に、このスプレッドシートは、FTXが投資家からの新たな信用枠の担保として、投資を提供しようとしていた際に作成されたものであると説明している。
●FTXとアラメダ間の曖昧な境界線
フィナンシャル・タイムズは、今回公開された投資ポートフォリオが、SBF氏の取引事業と交換事業が別組織であったかを捜査当局が判断するのに役立つと指摘している。
SBF氏は、FTX交換所とアラメダの取引活動は明確に区別されていると主張している。しかし、過去に報じられている通り、FTXはアラメダ・リサーチのリスクの高い賭けに数十億ドルのユーザー資金を貸し出していた。
SBF氏はインタビューで、アラメダのベンチャーキャピタル事業に関与していたことを認めたが、FTXの顧客資金の不正利用についてはこれまでのところ回答を拒否している。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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