CryptoQuantがバイナンスを監査、PoRに「FTXのような」動きはないと報告

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 ブロックチェーン分析企業CryptoQuantがバイナンスのオンチェーン監査を行った結果、現状バイナンスのビットコイン(BTC)およびその他主要通貨の準備金は「FTXのような」動きを示していないと結論付けた。

 CryptoQuantは数字を分析するにあたり、バイナンスの最新PoR(準備金証明)報告に記載されているビットコイン負債と、ビットコインオンチェーンデータが示すバイナンスのビットコイン保有量を比較した。

 「バイナンスが報告した負債額は、われわれが考えていたもの(99%)に非常に近いことがわかった」と同社は記している。

 CryptoQuantは16日、ツイッターでコメントを発表している。

 また、バイナンスの独自トークンであるバイナンスコイン(BNB)は、他の主要取引所で一般的なものよりも、取引所の合計準備金高に対して大きな割合を占めていないことも明らかになった。

 取引所の独自トークンで構成されていない準備金割合を示す「クリーンな準備金」指標は、「約90%」であったという。

 CryptoQuantは結論として、オンチェーンデータはバイナンスがビットコインベースの資産と負債について誠実であったことを示しているとした。

 「当社の分析は、企業としてのバイナンスやBSC(バイナンススマートチェーン)およびBNBネットワークに対する好意的な意見として解釈されるべきではない。当社のデータは単に、バイナンスのPoR報告が実施された時点で負債として保有しているとされるビットコインが、当社の準備金データと一致しているということを示しているに過ぎない」と同社は説明している。

●監査企業Mazars、暗号資産企業との作業停止

 今回のオンチェーン監査が行われたと同時に、バイナンスのPoR検証を行った監査企業Mazarsが、今後は暗号資産(仮想通貨)業界の顧客にサービスを提供しないと発表した。

 バイナンスの広報担当者は16日、「Mazarsは、クリプトドットコム、クーコイン、バイナンスを含む世界すべての暗号資産顧客向け作業を一時停止する意向を示した。残念だが、当面はMazarsとの作業ができなくなるということだ」とコインデスクに語った。

 Mazarsのウェブサイトにあるバイナンス報告書へのリンクもすでに作動していないようだ。

●暗号資産について「監査企業はまだ学習中」

 暗号資産投資企業Arcaで最高投資責任者を務めるジェフ・ドーマン氏は、バイナンスに対する正式監査が十分行われていないことについて、伝統的な監査企業が暗号資産企業との協力は難しいと判断するのは当然なことであるとコメントしている。「監査企業はまだ学習中である」と同氏は述べた。

 同氏はツイッターで、監査を行わないことが必ずしも誰かを悪者にするわけではないとしながら、「監査企業はリスクを取ることを好まない」と指摘。同氏によると、監査を行わないことは、単に監査企業が間違いを恐れていることを意味することもあるという。

 したがって、バイナンスに矛盾点があるかどうかを明確にするのは難しいとした。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/cryptoquants-audit-of-binance-reveals-no-ftx-like-behavior-in-proof-of-reserves.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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