SEC幹部が辞任、サム・バンクマンフリード氏とFTXロビイストとの面会巡る批判で

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 米SEC(証券取引委員会)の法律顧問ダン・バーコヴィッツ氏が、失脚したFTX創設者のサム・バンクマンフリード(SBF)氏と会食していたことが報じられる中、同委員会を辞任した。

 SECは22日の声明で、バーコヴィッツ氏が1月31日をもって同委員会での職務を離れると発表。同氏の退任後は、SECの第一副法律顧問メーガン・バルベロ氏が後任を務める。

 ワシントン・エグザミナーの報道によるとバーコヴィッツ氏は、SEC内でのFTXの味方として、SBF氏や暗号資産(仮想通貨)ロビイストと面会していた。同メディアは、バーコヴィッツ氏がSBF氏と親しい関係を持っていたことがわかるメールを確認したという。

 同メールは、監視機関プロテクト・ザ・パブリックズ・トラストが入手したものだ。同機関のディレクターであるマイケル・チェンバレン氏は、次のように述べた。

 「腐敗した内部関係者を配慮した政府像を思い起させる場面があるとすれば、これを超えるものはないだろう。FTXの破たんと一連の詐欺容疑が発覚する少し前、SBF氏とその仲間は口説いていたのだ」

 21年10月、SECとCFTC(米商品先物取引委員会)が暗号資産を規制する最善の方法について議論していた頃、SBF氏、FTXの法務担当ライン・ミラー氏、当時のFTX社長ブレット・ハリソン氏は、高級レストランでバーコヴィッツ氏と面会していた。バーコヴィッツ氏が会食に参加したことで、政治家や規制当局者に影響を与えようとするSBF氏の努力が示された。

 報じられている通り、SBF氏は21年から22年の選挙期間において、民主党に3988万4256ドルを寄付。億万長者のジョージ・ソロスに次いで2番目に多い金額であった。イーロン・マスク氏は、SBF氏が民主党に10億ドルを寄付したとまで主張していた。

 また、SBF氏は11月初め、24年の米国大統領選挙でより多くの暗号資産支持者を集めようと、超党派議員を支援するために数百万ドルを寄付したことを明らかにした。

 SBF氏はFTXの破たん後、米検察が正式に同氏を起訴したことを受け、バハマで逮捕された。先週米国に送還され、複数の刑事責任に直面している。

 SBF氏とFTXの崩壊、および姉妹企業アラメダを調査していた米ニューヨーク州南部地区連邦検察は、SBF氏を電子詐欺、顧客資金の不正利用による共謀など、8件の罪で起訴している。これとは別に、SECは「FTXの株式投資家を欺くスキームを指揮」したとしてSBF氏を提訴した。

 SBF氏は先週、ニューヨークの裁判所で2億5000万ドルの保釈金を支払うことで釈放された。現在は、パロアルトの自宅で軟禁されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/top-sec-official-steps-down-following-controversial-meetings-with-sam-bankman-fried-and-ftx-lobbyists.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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